ITライター上倉賢のAll About

IT系ライターによる日常

日本のApple Payは海外では使えない

日本で2016年10月25日にApple Payが始まりました。その後、2017年3月1日にApple Pay対応のクレジットカードが大幅に増えました。

日本ではFeliCaのインフラを使ってApple Payが利用されているため、海外のApple Payが日本で使えるのか、日本のApple Payは海外で使えるのかが気になるところです。

答えは「どちらも使えない」となります。

日本のApple Payは日本でしか使えないし、海外のApple Payは海外でしか使えません。

このあたりは

support.apple.com

に書かれています。

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iPhoneのリージョン設定を変えればいいという偽情報が当初で回りました。そもそもiPhoneのリージョン設定は日付などの表示しか変わらないもので、地域を変更する物ではありません。

決済の黒船 Apple Pay (日経FinTech選書)

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ゼロからはじめる Apple Watch スマートガイド[Series1/Series2対応版]

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AMD RyzenでインテルとのCPU競争が再来

AMDはZENアーキテクチャを使ったRyzen 7シリーズを2017年3月3日に発売します。

AMDが公表しているデータによると、インテルのCore iの同等製品よりもパフォーマンスが高く、価格は半額となっています。

実際のパフォーマンスは条件によって前後するでしょうが、同等性能が出たとして、価格が半額というのはユーザーとしては非常に魅力的ですね。

半額がどのくらいかというと、インテル製品が10万円の所、AMDが5万円なので、だいぶお得感があります。

インテルCore iとAMD Ryzenを比較

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8コア16スレッドで、ベース周波数が3.6GHzのRyzen 7 1800Xは$499(59,800円)です。

インテルの現行で同等製品となる8コア16スレッドのCore i7 6900Kはベース周波数3.2GHzで$1,089です。

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6コア16スレッドのCore i7 6800Kは$434ですが、8コア16スレッドでベース周波数3.4GHzのRyzen 7 1700Xは$399。
AMDはこちらもCore i7 6900Kよりパフォーマンスが高いとしています。

実際のパフォーマンスはどうなのか

現状ではAMD側のデータしかないので、多分Core i7の同等製品と同じくらいのパフォーマンスながら、価格は大幅に安いだろうくらいしかわかりません。

これらのパフォーマンスは、主にCPUだけのパフォーマンス比較なので、実際にどのくらいパフォーマンスの差が出てくるかは実機での検証が必要となります。

実際の環境でどのくらいのパフォーマンス向上があるかは、今後出てくる各種比較で明らかになるでしょう。

周辺環境が整う今後数ヶ月に注目

マザーボード含めて周辺環境がそろうまでに今後数ヶ月はかかるでしょう。

その間にインテルも価格含めた対策をしてくるはずですし、Ryzenの7シリーズ以外も登場します。

少なくとも言えるのが、Ryzenの登場で、CPU競争が活性化するという点でしょう。

このクラスの製品は、ここ数年インテル一強でしたが、今後数年は両社の競争が本格的になるのは確実です。 

 

オールインワンゲーミングPC レノボ ideacentre AIO Y910の25万円は高いのか

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オールインワン型で、ゲーミングPCというレノボのideacentre AIO Y910が発表された。

価格は25万円ほど。これが高いのか安いのかを検証します。

ideacentre AIO Y910の仕様

CPU インテルCore i7-6700
メモリ 16GB
ストレージ M.2 256GB + 1TB HDD
ビデオカード NVIDIA GeForce GTX 1080 8GB
画面 27.0型 2560x1440 NVIDIA G-SYNC対応

各パーツを自分でそろえて自作した場合

CPU 3.5万円ほど
メモリ 1万円ほど
ストレージ 2万円ほど
ビデオカード 8万円ほど
G-SYNC対応ディスプレイ 6万円ほど

ここで20万円超。

これにケース、キーボード、マウス、OS等をつけて4万円くらいに納めないとideacentre AIO Y910の価格に負ける。普通に買ったのではこの価格をはるかに超えるので、一応自分で作るよりも安いとは言える。

今後のなんちゃらキャンペーンでさらに下がることが予想されるので、その時にはさらにお得感が出てくるだろう。

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問題は第6世代Coreを使っているところか

ゲームでのパフォーマンスにはそれほど影響は与えないだろうが、第7世代Coreではない点が気になるところか。ここで第7世代Coreになったところで、影響はそれほどないが、パフォーマンスは若干落ちる。

またゲーミングPCとしてはキーボードはそこそこながら、誰もが納得と言えるかどうかは微妙な物。

電源も含めすべてが本体内に入ったオールインワン型として考えると、悪くは無い製品。
なによりも、ビデオカード含めて自分で交換出来る設計になっているので、次の世代のビデオカードが出たら自分で交換して使いたいような方にはお得に使えるかも。

 

ゲーミングPCを組み立てる インテル Mini-ITX編 2017年春

ゲーミングPCを2017年春に自作する場合、インテル系かAMD系かでまずは悩むことになる。

2016年に登場した第7世代CoreのKaby Lakeか、2017年3月に登場するZENベースのRyzen 7のどちらかだ。

Ryzen 7は今回のタイミングで初めて出てくるので、周辺環境含め不安な場合なら、インテル系にしておくのが無難。

ということで、ここではインテル系で選ぶ事にする。

インテル系でゲーミングPCを組み立てる場合、ケースのサイズ毎にも選択方法がある。

大きくてもいいか、そこそこにするか、小さめにするか。

ここでは個人的好みで小さめにすることにする。

ゲーミングPCに限らず、最近のPCは用意されている基本的な機能以外にビデオカードくらいしか追加しないので、小さいマザーボードで十分だからで、全体他的なサイズが大きすぎるのが気に入らないからだ。

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一番小さいケースを選択できるのが、Mini-ITXというフォームファクタで、マザーボード自体が一番小さい。それ以外はMicro ATXATXだが、ケースも大きくなる。

インテルMini-ITXマザーボード選び

Mini-ITXマザーボードだと例えば次の製品がある。

MSI H270I GAMING PRO AC

ASUS STRIX Z270I GAMING

ここでの注意点はマザーボードに使われているチップセットの違いだ。

インテルチップセットが使われているが、簡単に言うとH270よりZ270の方が高性能。Z270を使ったマザーボードの方が高価になる。

この例ではMSIのH270Iは16,000円程度、ASUSのZ270Iは28,000円程度。

Mini-ITXマザーボードの注意点

マザーボードMini-ITXを選択し、ケースを小さくする場合、ケースが小さすぎるとビデオカードやCPUクーラーが大きいと入らない場合があるので注意しなければならない。

一般的にMini-ITX系のケースは、大きなビデオカードや大きなCPUクーラーが入らない設計になっているので、ゲーミングでも問題ないケースを選ぶ必要があるが、かなり限られる。

また電源も一般的なATX電源では無い電源を選ばなければならないが、この辺はケースによっても異なる。

Mini-ITXのケースは小さいため、その中にビデオカード、CPUクーラー、電源を入れる必要があるので、各パーツの選択肢が限られ難しいということだ。

ネジなどの規格はATXと同じなので、まずはATXの電源などで自分の好きなビデオカードを使って組立、その後にそれらが入るMini-ITXケースを選ぶという方法もある。

ビデオカードとケース選び

例えばNVIDIA GeForce GTX 1080を使ったビデオカードは、長さが300mm程度あるのが一般的だ。

一般的なMini-ITXケースには入らないと思った方がいい。

NVIDIA GeForce GTX 1060でも200mm程度のビデオカードが多く、Mini-ITXケースでも大きなビデオカードが入るのは170mm程度。残念ながら選択肢がかなり限られる。

例えば、NVIDIA GeForce GTX 970の170mmのビデオカードとしてGTX970-DCMOC-4GD5があるが、1世代前の製品となってしまう。

また、この製品は厚みが41mm、高さは122mmなので、このあたりでも入るかどうかは確かめておく必要がある。

ビデオカードの世代はともかく選択肢が限られるので、本当に小さめのケースをゲーミング用途に選択するのはおすすめできない。

お気に入りのビデオカード、求めている性能がある場合はMini-ITXのケースやマザーボードに限定せず選んだ方が無難。

Mini-ITXケースでも長めのビデオカードに対応するケースは存在しており、ゲーミング用途でケースを選ぶならなるべく余裕がある物を選んでおくのが無難だろう。

ハイエンドのGeFroce GTX 1070は270mm程度あるので、大きめのMini-ITXケースには入る場合もあるが、これも厚みや高さも含めて確認が必要だ。

2017年にゲームを遊ぶならNVIDIA GeForce GTX 1060くらいは欲しいところだろう。例えばASUSのSTRIX-GTX1060-DC2O6Gの場合、218 mm×125 mm×42 mmのサイズとなる。

これが入るMini-ITXのケースではRyantek P115Aが良さそうで、これにはSFX電源が必要となる。ちなみにこのケースは280mmまで対応と言うことなので、将来GeForce GTX 1070クラスにしたくなったときにも対応できそうだ。

その他注意点

NVIDIA GeForce GTX 10シリーズは消費電力が下がっているので、400Wから500W程度の電源で対応できそうだ。ただ、Mini-ITXケースのSFXは選択肢も多くは無い。

そもそも、ケース内に、これらを組み込んだ状態でケーブル含めうまく設置出来るか、配線の問題ないか。

最終的に長時間稼働させた場合に安定して運用するかはやってみないと分からない。

結論

Mini-ITX縛りでゲーミングPCを自作するのはそれなりになれてからやった方が無難。

ケースだけMicro ATXにするとかが無難。

PC自作の鉄則! 2017(日経BPパソコンベストムック)

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