アメリカで何か購入する際、日本とは違う事がいくつもあり、旅行などで訪れた際には戸惑います。
例えば、日本ではヨドバシカメラやヤマダ電機のような大手家電量販店に行けば、カメラ、パソコン、白物家電といった日本で流通している電気製品は、ほとんどすべてが陳列されており、購入して持ち帰ることが出来ます。
しかし、アメリカで日本と同じような家電量販店は事実上Best Buyという大手家電量販店しか存在しません。そんなBest Buyも日本のように商品がそろってわけではありません。
量販店の品揃えが悪いアメリカ
何らかの電化製品を購入しようとBest Buyに行っても、そこで目的の商品が売られているとは限りません。
これはBest Buyだけではなく、他の量販店にも言えることです。日本では大手量販店が流通を牛耳っていますが、アメリカでは専門製品なら大手量販店よりも、専門店の方が充実しています。例えばカメラ用品を買うならカメラ専門店、日本で言う白物家電のキッチン用品を買うなら、キッチン用品専門店の方が品揃えが良かったりします。
問題は、そんな専門店がどこにあるのか一元ではわかりにくいと言うことでしょう。そんな専門店もチェーン店があればいいのですが、個人経営の店の方が多かったりもしていて、この辺の感覚は日本とはかなり異なり、地元民で無ければどの店がいいのかはわかりません。
ということで、アメリカで何かを買う場合、品揃えや安心感で選ぶなら地元密着の専門店、そこそこの品揃えなら量販店、価格の安さを追求するならスーパーマーケットやCostco(コスコと読む)のような店と、購入する場所を、目的に応じて変える必要があります。
しかし、特定のメーカーの何かをネットなどで見つけて、それを購入しようと思っても、それが近所の店に置いてあるとは限りません。
日本なら、ターミナル駅で駅前の大型店を数店調べれば、確実に物は見つかるでしょうし、価格も納得できるかと思います。
アメリカは基本的に車社会なので、例えば30kmの範囲内に数軒の店が点在していたりします。それらの店で目的の商品を探すには、少なくとも数時間かかることでしょう。たまたま行った店に商品があればいいのですが、物自体が売ってないので、本当は欲しい物とはちょっと違う何かで妥協しなければならないこともあります。
でも妥協したくないし、面倒なことも避けたいと言うときに使えるのがネット通販です。
通販で妥協せずに買えるが物流だ大問題
例えばAmazon.comでは、低価格店と同程度の安さで物が販売されています。それなら、常にAmazonで買えばいいと思いがちですが、物流の不便さを考えると、すべてAmazonに任せてしまうのには問題があります。
例えば、日本のような日時や時間指定が出来ません。配達日に家にいなかった場合、いつになったら物が届くのかわからなくなってしまいます。
配達までの日数もかなり時間がかかり、最短でも数日、通常は1週間くらいとなっています。
日本の場合、送料が有料でも500円から1000円くらいで、それほど高額ではなく、Amazon.co.jpのように、お急ぎ便でなければ無料なこともあります。一方で、アメリカでは送料はそれなりにスゴイ金額になります。
例えば、あまりメジャーではないDVDのような物を買うことを考えてみましょう。
メジャー作品ならその辺のスーパーにでもどこにでも安く売られていますが、メジャーではない作品になるとどこに売っているのかわからなくなってしまいます。そこで通販を使うわけですが。
アメリカでは、1週間程度で届く通常便で500円くらい、2日程度の高速便で1000円くらいとなっています。この辺の料金と不便さを考えると、その辺の店で買った方が送料はなしで、利便性は高い事があります。しかし、最新の人気作のようなメジャー作品でも無ければ専門店に行かないと商品自体が売っていません、専門店では一般的に割引き率も低くなっています。
選択肢は
- 物自体は安く、確実に手に入るAmazon.comだが、高い送料といつ来るかわからない物流に期待しないでしばらく待たなければならない。
- 多分、近所に売っているだろうけど、高い専門店、でも本当に売っているかどうかわからず行っても買えないかもしれない店で買う。
になります。要するに、お金を払えば確実に早く手に入れられるが高いか、安く買うならそれなりに苦労しなければならないということになります。
ということを、アメリカにしか売っていない、アメリカで必要な物を、日本からのオーダーしてみて思い知らされました。
これは、$23.62の物を買って、送料が$12.27で、税金が$3.23で、1ドル100円なら商品価格自体は2400円くらいなはずだったのに、円安の影響もあり、なんだかんだで5000円近くになってしまったAmazon.comの支払い金額の確認画面です。
おそらく日本で同等の製品は3000円から4000円で買えるので、とんでもなく高いわけではありません。商品自体の価格は日本より一見安く見えますが、最終的な支払額は日本より送料が割高で、円安ということもあり高くなっています。
その辺を差し引くと、日本でのちょっと高い価格というのは、このあたりの利便性も含まれた価格として考えると何となく納得できます。
セブン-イレブンの「物流」研究 国内最大の店舗網を結ぶ世界最強ロジスティクスのすべて
- 作者: 信田洋二
- 出版社/メーカー: 商業界
- 発売日: 2013/03/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
流通・消費2015 勝者の法則 ―日経MJトレンド情報源2015
- 作者: 日経MJ
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2014/11/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る