毎年6月上旬に台湾の台北で、Computexという世界最大のコンピューター関連展示会が開催されています。
このComputexはコンピューター関連展示会からIT関連展示会へと、軸足を本格的に動かそうとしています。
従来、コンピューター関連と言えば中心となるのはパソコンでした。実際に台湾にはFoxconやASUSとその配下のPegatronを初めとして、実質的に世界中のパソコンを製造している会社があります。
近年、従来型のパソコンの年間販売台数は3億台弱で推移しており、今後の成長は見込まれません。
一方で、パソコン製造会社が製造している、従来型パソコンの形状をしていないタブレットの数量はパソコン並みになっていますし、パソコン製造会社も製造しているスマートフォンも成長しています。
タブレットもスマートフォンも、ある程度性能向上が一段落したので、ハイエンド型は頭打ちの様相も示していますが、ミドルレンジやローエンドの成長はまだまだ続くでしょう。
また、パソコンが頭打ちになったとは言え、ゲーミング用のハイエンドやサーバー系の成長は見込まれますし、利益率も高い分野で成長が期待されています。
また、IoT関連でも日々多くの製品やサービスが登場しており、数年後の状況が予想できないほどの活況となっています。
Computexの展示会場での展示も、ここ数年パソコン自体からIT関連へと軸足が移りつつありました。
特に今年は、パソコンの代表であったIntel、Microsoftの影が薄まり、プロセッサーはARM、OSはWindows以外へとパソコンからIoT(もしくはそれ以外の何か)へと変わる変換点に来たようです。
Computex自体のPRもかねて2016年開催の1ヶ月ほど前となる4月26日には日本で関係者を集めた記者会見も行われました。
この場でも、IoT、スタートアップ、スマートビジネスソリューション、ゲーミングという今年の4大テーマが説明されました。また、これに合わせた新しい展示エリアも展開されます。
出展者数も来場者数も好調のComputexですが、従来型のパソコンからIT関連、特に今後確実に伸びるだろうIoTやゲーミング、各種B2B関連を含めたIT関連サービスを知るのに重要な展示会となりそうです。