定期的に宅配事業者に関する話題がネット上を駆け巡りますね。
話題になるのは
- 物流業界の構造的な問題
- 通販サイトの配送料金
あたりですが、年末なんかになるとこれらが複合的に問題になり、配達の遅れなんかが顕著になります。
特に問題になるのが、配達の末端を担っている方々に適切に報酬が支払われているのかという部分です。
日本で普通に宅配事業者に配達を頼むと、1つあたり1,000円くらいかかりますが、通販サイトによっては送料無料だったり、500円くらいしか料金がかかりません。
大口な事を考慮したり、通販サイト側がある程度負担しているとしても、運送業者に適切に支払われているのか心配になってきます。
例えばAmazonの場合、プライム会員なら無料で当日や翌日配送になりますが、有料の場合でも税込514円です。
これをアメリカのAmazon.comでの配送料をみてみます。
例えばロサンゼルスにパソコンを配達する場合での送料を見てみましょう。Amazonでは荷物のサイズによっても送料が変わります。
23日の夕方注文にした場合、無料配送は7日から10日後に到着となります。
約1,500円($13.74)の通常配送でも7日後までに到着。6日後までの配達(Two-Day Shipping)で2,300円($19.75)くらい。5日後まで(One-Day Shipping)の配達で4,000円($35.60)です。
日本の500円くらいで当日届くのに比べると、10倍以上の価格差があります。
例えば10日後までの配達というのは、5日後かも知れないし10日後かも知れない、いつ届くかは分からないが、10日後までには届くだろうというものです。
アメリカでは配送距離が長く、そもそも配送料金が日本より高いことを考えても、日本での通販サイトの送料が安すぎることはよく分かります。
物価は日本とそれほど変わりが無いですし、条件はいろいろとことなります。
しかし、日本の通販サイトにおける無料や格安での配送競争は異常と言えると思います。
物流担当者のための 世界水準のウェアハウジング理論とマテハンのすべて (DIAMOND流通選書)
- 作者: エドワード・H・フレーゼル,三菱化学エンジニアリング株式会社LogOSチーム,小川智由(監訳),中野雅司
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/10/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る