エアコンを外部からコントロールするにはいろいろと手順がある。
- 一般的にエアコンが対応していれば別売りのWi-Fiモジュールを取り付け
- そのWi-Fiモジュールをルーターなどに接続
- インターネットに接続
- スマートフォンのアプリなどをインストール
- その会社のサービスに会員登録
- エアコンコントロールの初期設定
をするみたいなことが必要。
ハードルが高いのが、エアコンにWi-Fiモジュールを取り付けること。
長期的に見ると、その会社がサービスをこれからも続けるかと言うこと。
どこかのクラウド経由で利用する事になるので、セキュリティ的に大丈夫かと言うこと。
単純に「Wi-Fiに対応したエアコンが安い」みたいなことでは選べない。
アイリスオーヤマの製品は本当にいいのか
例えば、アイリスオーヤマがはじめてエアコン事業に参入したが、10畳仕様のWi-Fi機能を内蔵したエアコン冷房能力28kWhの製品が10万円くらいという価格設定。
IRA-2801W ルームエアコン|ルームエアコン|アイリスオーヤマ
同等の既存参入メーカーだと普及価格帯の低価格モデルと機能的には同等で、一般的に1万円程度のWi-Fiモジュールを付けると売り出し時12万円から14万円くらい。その後kakaku.com最安値で8万円から10万円とかに落ちる。
売り出し時の本体価格自体は若干安い。
同じような機能のエアコンと比較して勘違いしがちな劣るところは
内部洗浄機能が室内機を乾燥させるだけ
エアコンの内部洗浄機能には、熱交換器自体に汚れがつかないようなコーティングをしているとか、熱交換器を乾燥させるとか、フィルタを自動で掃除するみたいにいくつかある。この機能は熱交換器を乾燥させて、カビの発生を抑える機能でしかない。熱交換器がどうなっているのかは不明。
人感センサーが人がいるかいないかしか検知しない
センサー搭載モデルは他社製品では最低価格モデルは搭載しないか室内の温度センサーのみ、中上位モデルのみということが多く、そのセンサーも人感だけでなく、人や部屋の温度センサーになっている事が多い。
消費電力は他社の下中モデルと同等らしい。エアコンの機能自体は他社の中下位モデルと同等か若干劣る程度。
Wi-Fi機能はどうなのか
他社のエアコンはWi-Fi機能が別途取り付けが必須になっているが、この製品にはWi-Fi機能が内蔵されている。
モジュールが内蔵され、仮に交換が難しい場合は、何かあったときの交換が難しい。例えば、規格が古くなったとき、セキュリティ的に問題になったときのだが、IEEE802.11b/g/n対応なのでなんとかなりそうではある。
設定はQRコードを利用するようで、このQRコードが読み取れなくなったときの救済策がどうなっているのかはわからない。MACアドレスらしいので分解すれば何とかなりそうではある。
アプリ自体が中華系で制作した物のようで、エアコンのコントロールも中華圏で行われている。
例えばメールはannto.com.cnから届く。安得智联科技股份有限公司という会社のNetHome Plusというアプリとサービスを利用することになる。
つまり、エアコンから送られるすべてのデータは、この中国のサーバーに行くことになる。コントロールする際もここ経由になると言うこと。
アプリの機能やデザインは悪くはなさそうだが、セキュリティ面、長期の安定的な運用面では疑問も残る。