ITライター上倉賢のAll About

IT系ライターによる日常

もうプロバイダメールは使わないようにしよう

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OCNからのメールをGmailがブロックしているこのブログで対策として

「OCNメールのような旧態依然としたメールサービスは使わない」

と書いたところ、疑問を感じている人もいるようなので、なぜ使わない方が良いかをより詳細に書いておきたい。

allaboutkamikura.hateblo.jp

契約が切れたら使えなくなるメールは使わない方が良い

自宅のインターネットサービスを契約した際にプロバイダが提供するメールサービス。インターネットサービスプロバイダーが提供しているメールなのでISPメールと上記記事では表現している。

携帯キャリアを契約すると使えるようになるメールサービス、一般的にキャリアメールと呼ばれているが、ISPメールと同様にメインのメールアドレスにしている人がけっこういる。

これらのメールサービスは、契約が終わったら使えなくなる。

引っ越した際、携帯キャリアを変える際が契約が終わるときだ。メールアドレスはなるべくなら数十年以上は同じ物を使い続けられた方が便利だろう。変更の届けは非常に面倒だ。

最近はメールアドレスだけ有料で残す事も出来るが、そもそもこの手のメールサービスを使うべきだろうか。

クラウド前提メールのIMAPが使えないサービスは使わない方が良い

GmailOutlook.com、Yahoo.comのメールなどのISPメール、キャリアメールの代わりに使える無料で利用出来るメールサービスは、基本的にクラウド上にメールを保存することを前提にしている。

メールはパソコンはもちろん、スマートフォンタブレットなど様々な環境から読み書きできるようにすべき物だ。そのためにはIMAPという仕組みでメールを受信できるようにする必要がある。

しかし、多くのプロバイダーはPOPでのメール取得を前提にしていることが多い。これはパソコン全盛自体にパソコンにメールを保存する事を目的とした運用で使われる物。

スマートフォンでも利用可能だが、使い勝手が悪く旧態依然としたサービスとしかいいようがない。

OCNの例で言えば2018年7月以降順次IMAPも提供されているそうだ。

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メールの保存容量が1GB以下のサービスは使わない方が良い

メールが1通あたり0.1MBだったとすると、1GBの容量で1万通のメールが保存出来る。

Gmailは15GBなので15万通、Outlook.comは容量制限が特に決められていない。

数万通くらい保存出来れば十分だろうが、数百MBしかない場合は前述したIMAPの仕組みではすぐに耐えられなくなる。

OCNは2018年から順次1GBだった容量が100GBまで拡張しているというので、どちらも何とか出来るレベルにはなっている。

超強力な迷惑メールフィルタ機能が無いサービスは使わない方が良い

Gmailの場合で言えば、Gmail自体が拒否している量がスゴイ。OCNのメールを全部拒否するくらいに送信元サーバー毎メールを拒否していることがよくある。

場合によっては毎日数百通来ていた迷惑メールがGmailにすると届くものだけでも数十通以下にまで落ちるくらい、サーバー側でしっかり対応している。その届く物もほぼ全て迷惑メールに分類されている。

メールマガジンなどもけっこう迷惑メールに入っていたりするが、これくらい強力な方がいいだろう。タイトルだけだとしても、迷惑メールをみる無駄な時間が削減できる。

1日1回くらい迷惑メールに分類された物から正規のメールを取り出すだけで良くなる。

サービスが中途半端な有料サービスは使わない方が良い

2018年12月のOCNメールGmail拒否事件のようなケースで、OCNが全ユーザーにわかるようにこの状況を告知したのは、この状態になってから2日ほど経ってから。

その間、ユーザーからの問い合わせにGoogleに問い合わせるようにしている。Googleに問い合わせろと言われても、問い合わせ先が特にないGmailに対してユーザーは何も出来ない状態。

Gmailにメールが到着するようになるまで3日ほどかかっている。

企業のメールもGmail等を使っている今

一昔前の企業のメールは自社のメールサーバーを利用するのが主流だった。

しかし、現在はGmailを企業で導入できるサービスのG Suite。マイクロソフトが提供しているOffice 365などを使う事が多くなっており、自社のメールサーバーを使うような環境は減りつつある。

つまりメールサービスはGoogleMicrosoftなどのクラウドを使った方が利便性やコスト面で有利と言うこと。中途半端な管理者が自社のメールサーバーを運用するよりもセキュリティ面でも安心できるケースが多い。

Gmailなどもいつ何があるかわからないので、バックアップ用途などとして使えるように準備しておくのは必要だし、そのために少しでも使い勝手の良いプロバイダは常にチェックしておきたい。

もちろんプロバイダーのメールを使い続ける事は間違ったことでは無い。

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OCNからGmailへのメールが拒否されていた件 2018年12月

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OCNからGmailへ送信したメールが3日間ほどブロックされていたようです。

2018年12月13日から16日くらいの3日間、OCNからGmailに送信されるかなりのメールがGmailから迷惑メールとしてブロックされていたようです。

この迷惑メールとしてブロックされた状態というのは、OCNから送られたメールがGmailユーザーの迷惑メールに分類されていたのでは無く、Gmail自体が受信をブロックしていた状態です。

つまり、GmailユーザーはOCNからのメールを読めない状態が3日間続いていました。

なぜOCNのメールをGmailが拒否したのか

Gmailは普段から大量のメールが届きますが、Googleが決めた何らかの条件に一致した場合はメールの受信すら拒否しています。

support.google.com

拒否しているのは主にスパムメールですが、送信元がブラックリストに登録される、Googleが内部で決めている何らかの拒否条件に一致するような場合などにこの状態になります。

詳細は公開されていませんし、Googleにこれを緩和してもらうようなお願い窓口もありませんが、基本的には迷惑メールを送っているとか、短時間で大量にメールを送信している場合などにこうなります。

OCNのユーザーなど、旧来のISPメールユーザーはスマートフォンでメールを受信するためになぜかGmailへ全転送している場合が多い用です。

実際には、スマートフォンのメールアプリで、そのプロバイダを設定してメールを読んだりすれば良いのですが、一番手っ取り早い方法を選んでいるようです。

このような全転送している場合、OCNに届いた迷惑メールがGmailに転送してくるので、GmailはOCNを迷惑メールの送信元と認識する場合があります。以前東京大学がこの状態になりました。

今回の原因がこれかどうかはわかりませんが、Gmailへの全転送しているユーザーが多そうなISPメールは同じような危険があります。

通常メール業者はこのような状態にならないように様々な対策をします。OCNがこれまでどうしていたのかは不明ですが、対策をしていたのなら不完全だったのでしょう。

ユーザーはどう対策すべきか

OCNに限らず古いタイプのISPメールは使わない。

これが一番の対策です。

迷惑メールのフィルタ機能、メール自体の使い勝手、容量全ての面において、Gmailなどの方が古いISPメール(プロバイダが提供しているメールアドレスの事)より使い勝手は上です。Gmailを使いたくない場合はMicrosoftOutlook.comがありますし、世界ではYahoo.comのメールサービスもよく使われています。(Yahoo! JAPANではありません)

これはドコモ、auソフトバンクが提供しているキャリアメールでも同じです。こちらも基本的には契約期間中しか使えないという物なので、メインメールアドレスとして使うのはリスクもあります。

今後、個人メールはGmailなどメール自体の使い勝手が良いサービスで、無料で使い続けられる物を利用すべきです。

ISPメールはバックアップ用などに利用すれば良いでしょう。Gmailなどもいつ問題が発生するかはわかりませんので。

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YouTubeのダウンロードは利用規約で禁止 続けているとアカウント停止

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YouTubeの動画をダウンロードするサービスやソフトがあります。

このような行為はYouTube利用規約に違反しています。

www.youtube.com

直接動画をダウンロードする以外にも、音楽をMP3にしてダウンロードするようなサービスもありますが、こちらも動画のダウンロードと同じです。

ストリーミングサービスの動画をダウンロードすることは、法的にどうかという問題もありますが、それ以前にYouTube利用規約で禁止している行為となります。

利用規約で禁止しているのにソフトやサービスがあるが…

利用規約なんか知らないけど、それを使えるソフトやサービスがあるんだから使うんだという人もいると思います。

YouTubeとしては基本的に広告で運営しているサービスなので、ダウンロードされてしまっては広告が再生されず、サービスの運営が難しくなってしまいます。

そのため、ダウンロードするようなサービスやソフトとは常にイタチごっこを続けており、ダウンロード機能がいつ使えなくなるかわかりません。

YouTubeとしてはYouTube Premiumなどの有料機能でダウンロード機能を提供しているので、ダウンロード機能だけを使いたいならこの正式な機能を使えばいいわけです。

それでも正式な機能では足らず、直接ファイルをダウンロードしたい人もいるようです。公式に禁止されているような機能を提供している無料のサービスは中にはボランティアでその技術を提供しているだけの方もいるかも知れませんが、基本的にはその機能を提供してお金を稼ごうという方によるサービスです。

無料でダウンロード出来る代わりに大量の広告が表示されたり、一見便利なソフトに見えて、将来は不正なソフトに入れ替わるような危険があるソフトやサービスがその中に含まれている可能性があります。

つまり、ダウンロードしていたらパソコンやスマートフォンマルウェア(ウイルス)に感染してしまったという事になる可能性もあるということです。

利用規約に違反した使い方をしているとアカウントが停止に

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YouTubeなど各社のサービスは利用規約などに違反した使い方のユーザーのアカウントを停止やアクセス自体を止める権利を有しています。

YouTubeGoogle傘下にあり、アカウントもGoogleアカウントとつながっています。

YouTubeがアカウントを止めた場合、Googleアカウントも止まる場合があります。

アカウントが止まった場合、ログインすらできなくなり、それまで使っていたアカウントのデータが利用出来なくなります。ログインせずに使っていたり、他にアカウントがあったりしても同じユーザーが利用していると判断した場合は、他のアカウントも止まる可能性があります。

アカウントの新規作成も出来なくなる可能性があります。

仮にダウンロードする行為が日本で何らかの法律違反になったとしても、懲役や罰金刑で犯罪歴が残るだけですが、民間企業が提供しているサービスのアカウントが停止になると無期懲役のような状態が永遠に続くことになります。

ダウンロードするような行為は止めた方が良い

まとめです。

  • ダウンロードなどを提供しているYouTube利用規約に反するソフトやサービスは危険な物もあるので使わない方が良い。
  • YouTube利用規約に反する使い方をしていると二度とまともにGoogleYouTubeのサービスを一切使えなくなる危険がある。

 

YouTube Contributor Summit 2018簡易報告

YouTubeでユーザーのヘルプなどを勝手に行っているユーザー向けの「YouTubeコントリビュータープログラム」があります。詳細はこちらのリンクよりご確認下さい。

Get involved with YouTube Contributors - YouTube Help

このプログラムでは定期的にイベントを行っています。

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2018年は10月下旬にYouTube Contributor Summit 2018として、アメリカ、カリフォルニア州サンブルーノにあるYouTube HQ(本社)でイベントが行われました。

上の画像は受付に展示されている初期のYouTubeのサーバーです。

サンブルーノはサンフランシスコ国際空港近くに位置し、シリコンバレーとサンフランシスコの一般的な観光地のベイエリアの中間的な場所にあります。

イベントの対象

今回の対象は各言語のヘルプフォーラムで活動している人、Twitterでのヘルプ活動(Help on Social)を行っている人、ヘルプ動画を作成している全世界のユーザーが対象で80名程度が参加しました。

日本人はアメリカには簡単に行けますが、ビザの関係で行けないユーザー、ビザの取得が難しい国の人など、国毎の状況の違いも実感できるイベントです。

個人的にGoogleYouTubeにはいくつも参加していますが、このような国際的なイベントでの楽しみは各国のユーザーとの交流です。言語はそれぞれ異なりますが、交流のアイテムとして個人的に活用したのが、参加者のサイン集めです。

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全員では無いですが、多くの参加者に話しかけてサインを集められました。

Contributor Summitの内容

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肝心のサミットの内容は参加者のみに公開され、外部の方には公開出来ない事になっています。

内容はYouTubeに関する公開されていないことも含む、様々な分野のヘルプに役立つ情報でした。イベント中の個人的な撮影なども禁止され、このような場所に内容の詳細を書くこともできません。

上の画像は終了後に会場の模様を撮影したものです。こんな感じのリラックスした会場でセッションが行われます。

セッションはYouTubeの最近の状況の説明など基本的な事から、現在話題になっていることなど、多岐にわたります。世界各国から集まるので同時通訳も用意されています。

個人的にはYouTubeがどのような方針で様々な施策をおこなっているのかなど、内部の方から話を聞けたので、方向性や考え方の一部をなんとなく理解出来ました。

毎回内容は異なりますが、興味があればこのプログラムに参加してサミットに参加してみてください。

サミット前後のお楽しみ

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このようなサミットでは真面目なセッションだけで無く、ユーザー同士の交流が出来るように、パーティーなど様々なイベントも行われます。上の画像はサーカスをテーマにしたパーティー

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サミットは2泊3日の日程で行われ、夜はパーティーが行われユーザー同士の交流ができます。特に海外のユーザーはオンライン上では名前を知っていても、どんな人なのかよくわからないですが、このようなときに交流することで理解が深まります。

上の画像はサンフランシスコを背景に写真撮っていたら勝手に入り込んできた人達。

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こちらはDJが鳴らしている音楽に合わせて順番に踊る物。

このイベントでは航空券、宿泊費、現地の食事も提供されます。参加者が必要な経費はパスポートなどの基本的な物以外では、自宅から空港までの往復費用だけです。

現地で買い物しないなら、パスポートだけもって手ぶらでも何とかなります。

前後に延泊して独自に観光することも可能ですが、延泊などの費用は自費になります。アメリカに来るのが大変な国の人ほど前後に観光の予定を入れているパターンが多いようでした。

個人的にはこの後に行われたGoogle Product Expart Summit 2018にも参加しました。その報告は別途行います。