ITライター上倉賢のAll About

IT系ライターによる日常

アメリカの開発者系カンファレンス 土地勘編

アメリカのIT企業が行っている年に1回の開発者向けカンファレンスは大抵時期と場所が決まってます。

最も集中しているのが5月で、FacebookのF8、GoogleGoogle I/O、シアトルでやるMicrosoftのBuild。Appleは大抵6月にWWDCOracleOracle Open Worldとして9月頃。AmazonはAI系をre:MARSとして6月に、AWS関係はre:Inventとして12月頃やってます。

Oracleは2019年まではサンフランシスコでやってましたが、2020年はラスベガスでやるそうです。Amazonもラスベガスです。こんな感じで毎年恒例だったのが急に変わることもあります。

FacebookGoogleAppleは本社がある地元のシリコンバレーでやるそうです。

Buildが行われるシアトルは日本からの直行便はあまりなく、ラスベガスも直行便は基本的にありません。(もっと大きなイベントのCESなどの際は運行されることもあります)

問題はこのシリコンバレーでのイベントです。

サンフランシスコやシリコンバレー周辺の土地勘

シリコンバレーは、一般的に観光などで行くことの多いサンフランシスコのベイエリアよりもホテルがリーズナブルです。しかし、車社会の普通のアメリカの街なので、旅行者には交通の便が良いとは言えません。

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それでもサンフランシスコからサンノゼまでを繋ぐCaltrainという列車が走ってたり、公共交通は他の都市に比べるとましです。

それでも、シリコンバレーと言われている地域自体がかなり広いため、旅行者にとっては移動が大変です。

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シリコンバレーの夜のバス車内

それでも、バスやら何やらを使おうと思うといろいろ大変です。日本と違って公共のバスはそれなりの人が使っていることが多いので、海外旅行の経験が少ない方にはあまりおすすめしません。

この地域は自家用車での移動が普通で、最近はUberLyftなどのライドシェア型の乗り物を使う事も多いです。

Google I/Oなんかはこの手のサービスを利用出来るようになっているようで、使ったこと無い方は事前にアカウント設定して使えるようにしておくと良いでしょう。

少なくとも言えるのは、宿泊場所は会場に近いところにする、移動はより高額なサービスを使うなど、高いお金を出した方が、移動時間等が快適になります。

バスだと2ドルだけど1時間かかるが、Uberだと20ドルだけど10分で行けるくらいの差があります。

宿泊先の選び方

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シリコンバレーの朝7時半の渋滞

会場の近く(車で15分とか)や、シャトルバス等が出発しているホテル(や、その隣の歩いて行けるホテルなど)がベスト。

朝や夕方は普通に渋滞がスゴイので時間に余裕を持って移動したいし、あまり変なところに宿泊するといつまで経ってもつかないかも知れません。

移動は金かけよう

空港からホテルへの移動は、Caltrainとかが安いですが、日中は1時間に1本とかなので注意しましょう。ちなみに、現地でCaltrainやバスなどを使う場合はClipperというSuicaみたいなカードを使うのが便利です。

空港からホテルへの移動は、Supershuttleのような事前に行き先を指定出来る物での移動も比較的安くて便利ですし、Uberとかを使うのも良いでしょう。

シリコンバレーでは従来型のタクシーはほぼありません。サンフランシスコのベイエリアにはあります。

場所によっては自転車や電動スクーターなんかも使える場合もあります。

繰り返しますが、金かければかけるほど快適になります。

シリコンバレーというところ

シリコンバレーは普通に広いです。

カンファレンスの前後に、Google Storeにお土産を買いに行こうとか、Apple Parkに見学に行こうとか、スタンフォード大学見学に行こうとか、その辺の人達が好きそうな所に公共交通機関で行くのは結構大変です。

もしも観光したいなら、レンタカーやUberとかを活用して、時間を節約して移動した方がいいでしょう。いろいろ見て回りたいがコストも抑えたいなら、レンタカーがおすすめです。

レンタカーはなんだかんだで1日1万円くらいになりますが、Uberで1回移動すると20ドルとかかかることがあるので、5回移動と同じです。

カンファレンス終わった夜に余力があって、どこかに食事行こうみたいな場合は、無理して遠くにある有名なところに行かずに、Uberとかですぐにいける近場で済ました方が良いと思います。

B04 地球の歩き方 サンフランシスコとシリコンバレー 2019~2020

B04 地球の歩き方 サンフランシスコとシリコンバレー 2019~2020

 

 

IT企業がアメリカで開催する開発者向けカンファレンス 大まかな予定編

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HP Garage

毎年5月頃はIT企業の開発者向けカンファレンスが開催されます。

2020年2月5日現在、開催自体が発表されていない物もあり、詳細もほとんど公表されていないので、主な開発者向けカンファレンスのスケジュールや参加費はこんな感じになっています。

Facebook F8 サンノゼ

2020年5月5日から6日。$595

Google I/O 2020 マウンテンビュー

2020年5月12日から14日。$1,150?

Microsoft Build 2020 シアトル

2020年5月19日から21日。$2,395

WWDC20? サンノゼ?

2020年6月1日から5日もしくは前週や翌週など日程不明。$1,599?

Amazon re:MARS 2020

2020年6月16日から19日。$1,999

毎週のようにあるので、もしも全部行くなら、終わったらすぐに帰って数日後にまた渡米というスケジュールになると、サンフランシスコ2連発、シアトル、サンノゼみたいになってマイルが貯まり放題になりますが、航空券のコストが問題になります。

3ヶ月ほど前の2020年2月に、航空券やホテル情報を調べてみます。

航空券

F8 5月4日現地着、5月7日現地発で直行便 $1,500、中国経由 $700、その他経由便 $1,100など。

Google I/O 5月11日現地着、5月15日現地発で直行便 $1,400、中国経由 $650、その他経由便 $1,200など。

Build 5月18日現地着、5月22日現地発で直行便 $1,300、韓国経由 $900、その他経由便 $1,200など。

WWDC 5月31日現地着、6月6日現地発で直行便 $1,400、中国経由 $700、その他経由便 $1,200など。

re:MARS 6月15日現地着、6月20日現地発でLAX経由便 $850。

ホテル

Expediaで星3(まあまあ)でSan Joseなどの開催地の近くらしいところで一番安いところ。

F8 3泊 $560から

Google I/O 4泊 $709から

Build 4泊 $511から

WWDC 6泊 $964から

re:MARS 5泊 $265から

1社のイベントへの直行便航空券と宿泊費で最低$2,000程度から、参加費が$1,000として、30万円程度から。最も高いBuildの場合で、合計$5,000程度なので、50万円超。

全部行く場合

F8からWWDCまで現地滞在しっぱなしの場合

各イベントのチケット合計 $5,800程度

現地に33泊、1泊平均$150として $5,000程度

航空券 サンフランシスコ直行便往復 $1,300程度から、シアトル往復 $150程度から

現地に滞在しっぱなしの最低コスト $12,250

F8からWWDC参加で、BuildからWWDC間に日本に帰る場合 (1週間くらい空いてるなら帰っちゃおう的な考えの場合)

各イベントのチケット合計 $5,800程度

現地に19泊+6泊 1泊平均$150として $3,500程度

航空券 サンフランシスコ直行便往復 $1,300程度からx2、シアトル往復 $150程度から

現地に滞在しっぱなしの最低コスト $12,050

2回往復するなら、現地に滞在していてもあまり変わらないかも。低コストで宿泊できるところがあれば滞在していた方が圧倒的に安いかも。

要するに全部行くなら100万円単位の予算が必要。1つだけでも30万円くらいは必要です。

re:MARSまで現地に滞在する場合

合計7週間くらい滞在することになります。

WWDCがいつ行われるかにもよりますが、いったん帰った方が良いのかも知れません。

B04 地球の歩き方 サンフランシスコとシリコンバレー 2019~2020

B04 地球の歩き方 サンフランシスコとシリコンバレー 2019~2020

 

 

 

2020年の日本のキャッシュレスを考える

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2019年にいくつかの国でリアルキャッシュレスを体験してきた。

先進国でのキャッシュレスは基本的に全世界で利用出来るクレジットカードやデビットカードが基本。実際にクレジットカードや対応のデビットカードが利用出来るなら、非接触決裁が出来るので、スマートフォンでのApple PayやらGoogle Payを利用するのが究極的に便利。

中国のQRコード決済など、その国でしか利用出来ない決裁は、AlipayのTour Passのような外国人にも簡単に利用出来る仕組みが必要。

このあたりのバランスをとりつつ、日本ならではのキャッシュレスがどうなっていくのか。

2020年からの日本のキャッシュレス決済はどうなるのか

日本の場合、近年でクレジットカードが利用出来る店舗は特に増えてはない。既に対応している店舗で、ICカードや非接触決済出来るようになるのかが気になるところ。

対応できるようになってはいても、ラグビーワールドカップの時のような問題も起こりえる。

接触決裁に対応しているのに、店員が決裁方法を理解していないと、非接触決裁のやり方を知らず、ICカードを差し込んでPINを入力するような、古い決裁手段を使わせることもあり得る。

導入とともに、店舗での店員の教育は必須だ。

利用出来る規格ではQUICPay、iDという日本独自仕様はともかく、店舗でのVISA payWave、Mastercard Contactless、 American Express contactless対応状況がどう広まるかに注目。

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対応する店舗では、対応規格の表示が多すぎて、何が使えるのか逆によくわからなくなってはいないだろうか。特に外国人に対して不親切ではなかろうか。

今のところスマートフォンでの決裁ではAppleiPhoneの使い勝手が良いが、日本ではVISA payWaveに対応していないのが残念なところ。この対応がいつになるかに注目。

PayPayなどのQRコード決済に関しては、どのくらい活用されているのかよくわからないが、クレジットカード決裁などを入れたくないような所で活用されるのだろうか。

今後の注目ポイント

  • 日本におけるApple PayでのVISA payWave
  • 店頭での店員の教育も含めたクレジットカードの非接触決済(NFC決裁)の対応
  • QRコード決済がキャッシュレスだという誤認識の解消 
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日本でも増えるかも「コールセンター詐欺」「サポート詐欺」

英語圏ではかなり問題になっているコールセンター詐欺、サポート詐欺があります。

英語のWikipediaではテクニカルサポート詐欺という項目になっています。

詐欺の内容は、様々なパターンがありますが、パソコンやスマートフォンに偽の警告画面などを出して、結果的にユーザーに電話をかけさせ、最終的に金品をだまし取るという物です。

電話をかける先は偽のどこかのテクニカルサポートやカスタマーセンター、コールセンターで、英語圏では以前から英語圏の正規のコールセンターがありましたが、最近ではそのノウハウを使ったのか、詐欺専門のコールセンターが存在しているようです。

www.bbc.com

BBCのこの記事ではマイクロソフトとイギリス、インドの警察が連携してコルカタの詐欺業者を摘発したことが書かれています。

日本には言語バリアがありますが、最近はオレオレ詐欺も海外から展開しているように、このようなコールセンター詐欺を海外などで展開する可能性もあります。

もちろん、日本で行われている可能性もありますが、現在実際に日本でもそのような被害がいくつか発生しているようです。

コールセンター、テクニカルサポート詐欺に引っかからないようにするには

突然出てくる驚かせるような偽の広告などにだまされないようにする。

広告や検索などで出てきた電話番号に電話しない。

よくわからないアプリなどをインストールしない。

Googleテクニカルサポート広告を2018年夏から禁止にしているようで、Google広告ではそのような広告の表示はないようです。

検索で出てくる偽のサポート番号は存在しているようで、もしも電話サポートに連絡したい場合は、どこかから突然表示された番号ではなく、公式サイトやマニュアルなどにある正規の電話番号に連絡してください。