ITライター上倉賢のAll About

IT系ライターによる日常

YouTuberに聞く2014年12月からの広告収入は本当に下がったのか

YouTubeの広告収入は「1再生0.1円」だったが、2014年12月から「0.025~0.05円」で半減以下になったという記事が一時話題になりました。


動画広告レートが急に落ち込む 収入「激減」にユーチューバー嘆く : J-CASTニュース

実際に複数のYouTuberから話を聞くと、「私はそうなってはない」ということのようです。

結論を先に言えば、常に変動はあるが広告結果が下がったのは一部の人だけのようです。

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YouTubeでの収益結果の概要は、YouTubeの管理画面の「広告の掲載結果」という欄から確認可能です。ここでは

「再生回数に基づく CPM」 1000回再生あたりの広告収入

「再生回数ベースの総収益」広告を設定している動画から得られた収入

「推定の収益受け取り対象の再生」広告を設定している動画の再生回数

で表示されています。

1再生0.1円という情報は

「再生回数ベースの総収益」÷「推定の収益受け取り対象の再生」の結果が0.1円だったということでしょう。

ちなみに、YouTubeの再生回数はYouTubeの画面上に表示され誰でも見えますが、厳密に言うと「推定の収益受け取り対象の再生」とは異なるので、外から見える再生回数自体はあくまでも参考にしか過ぎません。

10万回再生で、1再生0.1円の場合は、 

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のような表示となります。

この画面はダミーですが、このようにドル表示となっているので、仮に100ドルなら現時点で11,700円くらいで1再生0.117円ですけどね。

問題はこれが12月から激減しているかどうかですが、これもYouTubeの管理画面で過去のデータと比べられます。

グラフでも表示されるので、12月から下がったと言っている人は、 これが急降下しているのかと思いますが、複数のYouTuberの話では常に変動しているが特に大きく下がっていないとのことです。そもそも1再生0.1円というのも、人によるようで結構違うようです。

YouTubeに限らずGoogleが表示している広告は、コンテンツとユーザーに合わせて最適化した広告が表示されます。広告の単価が下がったのが本当なら、そのコンテンツに出している広告や、視聴者に合わせた広告の価値が下がったということになるのかと思います。

複数のYouTuberの話を総合すると、下がっているのは一部だけなので、YouTube全体が下がったわけでは無く、広告がより最適化されたのが実際の所ではないかと推測されます。

ただ、今までYouTubeでそこそこ稼いでいた人も、広告単価の変動等で常に危ういので、YouTubeだけで何とか出来るのも今だけでは無いかと思っている人も多いようです。

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