現在、ゲーム市場ではネットワーク関連が非常に重要となっています。
任天堂がスマホに参入
ということが目立っていて、それしか興味が無い方も多いと思います。しかし、この提携で重要になってくるのは、任天堂のネットワーク関連サービスがどれだけ充実するかということです。
現在、他社に比べて
任天堂はネットワーク関連が非常に弱い
のですが、これがDeNAとの連携でどれだけ強化されるかが注目です。
スマートデバイス対応以前にネットワークが重要なゲーム市場
ゲーム市場では、スマートデバイスの対応以前に、ゲーム機が接続するインターネット関連サービスが重要です。各社のネットワークサービスを見ると、SCEIのPlayStation Network、MicrosoftのXbox Liveはゲームのデジタル配信、対戦系のインターネット関連機能はもちろん、実績システムもあり、ゲーム以外を含めた会員サービスが充実しています。
Androidでゲームが楽しめるSHIELDを提供し始めているNVIDIAも、自社のGPUを使用したGRIDで、サーバーサイドの技術を多数持っています。
スマートデバイス関連でもiOSはGameCenter、GoogleではGoogle Playとの連携が出来るようになっていて、各ゲームはサーバーと接続して、ユーザーの動向を調査、リアルタイムに行動を分析し、日々ゲーム内容の調整をするようになっています。
任天堂に限らず専用機向けのゲームは、発売日にゲームの完成度を最高にして、発売し、不都合修正以外にはゲーム自体は変わることはありません。
一方で、スマートデバイス向けのゲームを含めて最新のゲームは、ネットワーク対戦はもちろんのこと、ゲーム自体を頻繁にアップデートして新機能を続々と追加しています。これによってユーザーは、常に新鮮にゲームを楽しめるようになっています。
従来のゲームではどれだけ面白くても、ある程度遊び飽きてしまうと、二度と遊んでもらえませんでした。常に新しい機能が追加され続ければ、飽きてしまう可能性がかなり低くなります。
これを実現するには、ユーザーが飽きない楽しいゲームの開発に加えて、常に安定して動作するネットワーク関連の技術と、ユーザーの動向を調査する技術が重要になってきます。
任天堂はネットワーク系では以前から様々な事をやろうとしていますが、大きな実績を出していません。
1995年のサテラビュー、2000年のランドネット、2006年のWiiConnect24、ニンテンドーWi-Fiコネクションといったネットワーク系サービスを提供していますが、ゲームとの連携という意味でも、サービス自体もヒットしていません。おそらく名前も知らない人がほとんどでしょう。
現在はニンテンドーネットワークというネットワークサービスを提供し、デバイスに縛られないIDとしてニンテンドーネットワークIDが各任天堂のゲーム機で利用できます。
しかし、サービス内容は簡易的な物に限られ、PlayStation NetworkやXbox Liveとのサービスの差は開くばかりです。
任天堂がDeNAすることで、ゲーム自体は得意の任天堂が開発。そのゲームで使うネットワーク関連の技術は、モバゲー等での経験が高いDeNAが提供。
これによって、スマートデバイス向けのゲームはもちろん、ネットワーク系のサービスが強化され、専用機でのゲームもさらに充実することが予想されます。
2015年中にはその成果が出てくると言うことなので、デバイスに縛られないネットワークと連携した任天堂がDeNAと協力して提供される、新しい娯楽がどうなってくるかに注目しましょう。
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