日系アメリカ人だけではありませんが、日本食に少し詳しい外国人の多くは、それなりに醤油の使い方を心得ているようです。
しかし、寿司や、刺身類で醤油にわさびが出てきた場合、必ずわさびを醤油に溶いてなんでも「わさび醤油」にしてしまうという特徴があります。
日本人でも、わさび醤油で刺身とかを食べたい方もいると思います。しかし、例えば池波正太郎の「男の作法」を読んだりした方は、刺身を食べる際は、刺身にわさびをのせて、醤油とわさびは別に楽しんでいる方も多いと思います。
わさびをそのまま刺身にのせ、これを醤油をつけることで、わさびの新鮮なピリ辛感と醤油、刺身の絶妙なバランスが味わえます。もちろん、さらにわさび醤油にしてもいいですし、他にも工夫次第で様々な味を試せますね。この絶妙な感覚が日本料理の醍醐味です。
しかし、おおざっぱな料理しかない(というわけでもなけど)アメリカでは、日本料理に詳しいはずの日系アメリカ人ですら、醤油とわさびが出てくるとかならず「わさび醤油」にしてしまいます。
これを打開するために、わさび醤油以外の、わさびと醤油の楽しみ方を地道に教えているのですが、ほとんど理解されません。
一度、なじんでしまうとなかなか風習は変えられないようです。
まあ、すしを食べる際に醤油べったりにしないだけいいのですが。