アメリカに行くと驚くのが、電気自動車の普及です。定期的に訪れていると、確実に増加していることがわかります。
レンタカーを借りて走っていると、Teslaを初めとした電気自動車を見る機会がかなり多いです。全体の割合からすると1%以下と思われますが、東京でフェラーリみたいな超高級車を見かけるのと同程度でしょうか。それでも長距離が基本のアメリカで、1時間に何台もの電気自動車を見かけるのは個人的には驚きです。
今回の目的である #TCsummit ではGoogleの駐車場を初めとして、各社の駐車場をみましたが、電気自動車充電設備が充実しています。ショッピングモール等での対応もかなり充実し、充電環境は日本以上になっているようです。
このあたりの充電環境以外にも、アメリカで電気自動車が普及するのは、いくつかの理由がありそうです。
アメリカでは車が無ければ事実上生活できませんが、車の所有台数が多いため、新しい電気自動車での充電時間を初めとしたトラブルはあまり問題にならないようです。
ガソリン代は日本に比べると安いですが、長距離移動が中心なので、総合すると燃料コストが高いです。このため、コストが安く、場合によっては会社でタダで充電できる電気自動車はこの辺のコスト意識が高い人には魅力的なのかもしれません。
さらに、単なるエコカーだけでなく、Teslaみたいなスポーツカーも選べる点も大きいでしょう。
Teslaの場合、空の状態からの満充電時間は少なくとも4時間程度。電圧や電流によっては丸1日以上かかるようです。ガソリンなら数分で終わるのに比べると大きな違いです。
しかし、ポルシェと同等の加速性能で、ガソリン自動車と比べても魅力的な車になっている点はかなり大きいでしょう。
充電時間の長さは、仕事中や寝ている間に数日一度充電すればいいわけで、普段1日数十キロ程度しか移動しないならあまり気にならないでしょうね。複数台所有も珍しくないので、数百キロ移動するような長距離移動時にはガソリンエンジンの車に乗ればいいだけです。
ちなみに、アメリカは日本と比べるとガソリン代は安く、2015年秋のカリフォルニアはおおよそ1ガロン(3.8リットル)で2.8ドル前後なので、1リットル90円程度になります。
これでも1日30km、月に600km程度移動するとして、月に2回満タンにすると、1台あたりのガソリン代は1万円を超えます。家族で3台あれば、一家の月のガソリン代は数万円になります。1000万円程のTeslaを買える人であっても、このコストは気になるところでしょう。
さらに、多くの電気自動車が新しい技術に対応しているで、新しもの好きには魅力でしょう。スマートフォンで車の状態がわかるのは基本機能で、駐車アシストは当然、TeslaはAutopilotにも対応しています。
TeslaのAutopilotは車線維持、車線変更、交通状態に応じた自動速度調整もでき、長距離運転ではほぼ無人運転ができます。この機能は買い換えることなく、アップデートとして提供されるのも、新しい時代の車っぽいですね。
アメリカでは、電気自動車のシェアはこれからも確実に向上していくでしょう。