Googleのイベントついでに知り合いの日系アメリカ人がいるロサンゼルスに行ったわけですが、ここに行くといつもアメリカのダメなところがよくわかります。
日系人はザ・アメリカなハーンバーガーとかも好きなわけですが、日本食もよく食べます。その日本食は日本風の定食みたいなのもありますが、ザ・アメリカな変な寿司とかを含めた現地で食べられる日本食が中心です。
いわゆる日本の一般的な家庭料理を食べられるのは、ちゃんとした定食を出す店か、ここ20年以内くらいに、最近日本からアメリカに渡った家庭のみとなります。
それ以前にアメリカに渡ったような、例えば40年前にアメリカに移住して、現在60歳みたいな人は完璧に現地の食文化と融合した料理になってしまいます。
例えば、おにぎりを作るにしても沖縄出身でもないのにスパムおにぎりになっていたり。米がまずくても気にしなかったり。
最近気づいたのが、日本人に料理を勧めるときに、醤油があれば何でもかんでも醤油をかけると思い込んでいる日系人や、そこに近い人が多いと言うことです。
日本人の場合、醤油をかける前提で提供される料理とかを除くと、何でもかんでも醤油をかけると言うことはないでしょう。天ぷらでさえ、醤油ベースのたれではなく、塩で食べることもありますし、最近では醤油以外にもソースや、世界各国の様々なドレッシングが選べます。
現在の日本の一般的な家庭やレストランでは、料理に合わせた多種多様な調味料を使っていると思います。
この傾向を裏付けるように、日本の醤油出荷量も1980年から減少傾向にあるようです。
一方で、40年前とかに移住した日系人は、和食には醤油という基本が染みついてしまっているようです。
このため、何でもかんでも醤油にして、味がついている料理にすら醤油をかける事もあります。
例えばチャーハンにも。
実際に醤油をかける前のチャーハンを味見すると、普通にチャーハンの味がついているわけですし、チャーハン自体も調理時に醤油を加えていると思いますが、なぜか日系人の中には問答無用で醤油をかける人が多いです。
こうして、和食も大味なアメリカ料理と同じような大味になってしまい、現地の料理もそれに合わせた変な方向に行ってしまうようです。
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