ITライター上倉賢のAll About

IT系ライターによる日常

日本全国のレジ袋コストは2000億円超

スーパーやコンビニのレジ袋は店で購入した商品を家などに持って帰るために使い、最終的にはゴミになる物で、焼却か埋め立てられています。リサイクルも出来ますが。

このレジ袋の原油換算の試算はネットによくあるようですが、よりわかりやすくお金で計算してみましょう。

最近は有料のスーパーもあり、マイバッグを持参する人も少なくないでしょうが、日本では約10グラムのLLサイズのレジ袋が年間300億枚使われているそうです。

レジ袋の問題点 | レジ袋削減 | ワケルネット - 仙台市ごみ減量・リサイクル情報総合サイト

レジ袋の材質はポリエチレン

スーパーやコンビニのレジ袋はプラスチック(樹脂)製で、高密度ポリエチレン(HDPE)という材料が使われています。重量にすると10グラムで300億枚なら、年間使用量は30万トンになります。

ポリエチレンは大きく分けて低密度ポリエチレン(LDPE)と高密度ポリエチレン(HDPE)があり、ポリプロピレン(PP)とあわせてポリオレフィンという種類の樹脂です。

ビニールという呼び方

ちなみに「ビニール」と言う名称は、塩化ビニールという樹脂の略語です。レジ袋のポリオレフィンは塩化ビニールとはまったく違う種類の樹脂なので、一切「ビニール」という表現は樹脂業界では使われません。

強いて言えばポリエチレンかポリオレフィン製の袋を略した「ポリ袋」でしょうか。

レジ袋用樹脂の使用量

この中で日本の生産量(2012年)はポリオレフィン全体で300万トン、レジ袋で使われている高密度ポリエチレンは130万トンとなります。

ポリオレフィン

つまり、日本の生産量の23%をレジ袋に使っていると言うことです。

日本で使われているレジ袋の中には海外で生産されている物もあり、単純には日本の生産量とレジ袋の使用量を計算は出来ませんが、ここでは全て日本で生産し、使われていると仮定します。

HDPEの価格

高密度ポリエチレン自体はグレード(樹脂の種類)や、その時の原油や為替相場にもよりますが、1kgあたり100円から200円程度で樹脂メーカーから加工会社に販売されています。

日本全国のレジ袋価格は2000億円超

2016年1月現在の各種相場情報によると200円近いようですが、仮に1kgあたり150円で樹脂が販売されていると仮定して見ましょう。

年間30万トンの場合、レジ袋用の樹脂の年間販売価格は450億円となります。

レジ袋の加工会社は、樹脂を購入した上で、加工費用や利益を加えた価格で最終利用者のスーパーやコンビニ各社に販売されます。仮に樹脂価格の5倍で販売されているなら年間のレジ袋販売価格は2,250億円となります。

実際には億枚単位で利用している大手スーパー等は、原価にかなり近い価格でレジ袋を購入していると思われもっと金額は安くなることも予想されます。

レジ袋1枚あたりの価格

仮に1袋10グラムのレジ袋なら樹脂代は1.5円。樹脂価格の5倍で販売していれば1袋7.5円となります。1袋5グラムのレジ袋なら樹脂代は0.75円、樹脂価格の5倍で販売していれば1袋3.75円です。

オフィス用通販ASKULの価格は、樹脂価格の8倍から10倍程度のようです。

レジ袋を2円で販売している店の場合、相当安く購入していたとしても利益はないか、赤字での販売となりそうです。

つまり、スーパーやコンビニ各社は1年間にお客に2,000億円分のサービスをしていた事になり、有料化している店でもかなりの持ち出しがあるようです。

一瞬しか使わないゴミに金をかける無駄

レジ袋は買い物して、家などに持って帰るまでしか使わないことがほとんどでしょう。レジ袋自体をゴミ袋にすることもありますが、全体からするとその量はかなり少ないでしょうから、ほとんどは数分しか使われていないと思われます。

年間300袋使っていたとして、年間の金額にすると、1人あたり2,000円程度でしょうか。

これが日本全国になると、2,000億円を超える金額になります。

レジ袋を全廃すると、樹脂業界、加工業界は大打撃となりますが、日本国内で年間これだけの金額と資源を無駄にしていると思いながら買い物してみてはいかがでしょうか。 

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