ITライター上倉賢のAll About

IT系ライターによる日常

NVIDIA、日本企業との連携を大幅拡大。自律型AIエージェントと物理AIで「ものづくり大国」の現場を革新

NVIDIAは2026年7月16日、日本でいくつかの発表を行いました。

日本には世界有数の自動車、製薬、ロボティクスなど各分野の一流企業がそろっています。これらの企業が、NVIDIAのサービスを活用しAIの導入を進めていることなどを中心とした内容となっています。

今回の発表の中心は、NVIDIA Nemotronの活用、フィジカルAI関係や、各社とのパートナーシップ強化です。これによって日本の産業界がどう進化していくのでしょうか。

NVIDIA Nemotronの日本での活用

NVIDIA Nemotronは簡単に言えばAIエージェント用のLLM(大規模言語モデル)です。

今回、日本の産業界だけでなく教育業界、研究機関などがNVIDIA Nemotronを自社で活用していることを発表しました。具体的には、各社が自社の専門業務やアプリケーションにNemotronを統合し、実用化を進めているだんかいです。

東京科学大学の「Swallowモデル」、ソフトバンク子会社のSB Intuitionsの「Sarashinaモデル」、Stockmark、NTTデータの「tsuzumi 2」、Sakana AIの「Fuguプラットフォーム」
など、多くの日本の主要企業や研究機関がNemotronを採用・統合しています。

Nemotronは、AIモデルの脳にあたる「重み(ウェイト)」だけでなく、そのトレーニングデータや調整法(レシピ)までが無償公開されているオープンモデルです。
これにより、企業は自社の機密データを外部のサーバーに送信することなく、自社管理の安全な環境下で、完全にコントロールされた独自AIを構築・カスタム運用できるという画期的なメリットが期待されています。

また製薬関連での、AI創薬プラットフォーム「BioNeMo」を活用するアステラス製薬、小野薬品、第一三共などの例も紹介されています。

フィジカルAI関連

NVIDIAは今回のタイミングで、エッジ向けの「Jetson Thor」の新モデルを発表しました。
それが、Blackwell GPUを搭載した「Jetson T3000」と「Jetson T2000」です。

  • Jetson T3000:消費電力70Wで、865 FP4 TFLOPSの演算性能を発揮
  • Jetson T2000:消費電力40Wで、400 FP4 TFLOPSの演算性能を発揮

実機の提供は2027年第1四半期ですが、エミュレーションによるソフトウェア開発は可能です。

また、これらのJetsonデバイスで動作する物理AIモデルの「Cosmos 3 Edge」、画像解析AIエージェント用の「NVIDIA Metropolis」も発表されました。

Metropolisはすでに日立がビルや鉄道の省電力・メンテナンスに、矢崎総業が工場作業の自動分析に導入し、劇的なコスト・時間削減を達成しています。そして、日本のロボティクス関連企業、ファナック、富士通、川崎重工、クボタ、三菱電機、NEC、ソフトバンク、安川電機との共同開発アライアンス「Cosmos Coalition(コスモス連合)」の結成も発表されました。

さらに、トヨタ自動車とは包括的なパートナーシップを拡大し、自動車、工場、スマートシティの各領域でフィジカルAIを推進していく方針が示されています。

これらの発表に併せて、NVIDIAとSEGAの30年という節目を記念し、2026年末にリリースされる「RTX Spark」向けに、SEGAの「VIRTUA FIGHTER CROSSROADS」が提供されることも発表されています。

日本とNVIDIA:ハードウェア製造から「現実世界の実装」へ

NVIDIAは、先月台湾で開催されたComputex 2026などを皮切りに、台湾の半導体製造受託企業や、韓国のHBMメモリ製造企業など、世界の半導体サプライチェーンを構成する企業群との広範なハードウェア製造連携を相次いで発表してきました。

これに対し、今回の日本での発表は、様々な分野に及びますが、その中でもものづくり関連が中心と言える内容す。日本の製造業を中心とする産業界でAIを活用し「日本の誇る世界最高峰の産業基盤そのものに最新のAIエージェントやロボティクス技術を直接インストールし、現実の産業・実務の現場をアップデートする」というアプローチが中心となっています。

すなわち、台湾や韓国がNVIDIAの「AIを造る(製造・供給)」役割を担っているのに対し、日本はすでに強い半導体製造装置、材料などはもちろん、NVIDIAの最先端AIプラットフォームを実社会や生産ライン、医療現場、自動車に組み込んで「AIで現実世界を動かす(フィジカルAIの社会実装)」という、アプリケーション展開の最前線・主役としての位置づけが明確になったと言えます。

日本の産業界が踏み出す、新たな未来への一歩

従来の日本の強み、すなわち「技術力」や「現場力」は、職人や熟練の技術者といった「人」を中心に培われてきました。
しかし、少子高齢化や労働人口の減少という深刻な課題に直面する現在の日本において、そのアプローチだけでは産業の持続可能性を保つことが難しくなりつつあります。

今回の発表は、日本がこれまで培ってきた「ものづくり」やロボティクスの圧倒的な強みに、NVIDIAのオープンモデルや自律型AIエージェントを融合させることで、現場そのものを知的かつ自律的に進化させられることを示しました。

今後の日本の産業界は、AIによるロボティクスやフィジカルAIを活用し、これまでの「人の手による製造」という枠組みを超えて、現実世界そのものをAIが最適化し稼働させる、従来とは全く別の方向性(社会実装の主役)へ向かう大きな第一歩を踏み出したのかもしれません。

blogs.nvidia.com

www.nvidia.com

PFUの新サービス「ScanSnap Cloud+」はどうなのか

PFU ScanSnap Cloud+

PFUのドキュメントスキャナScanSnapシリーズは個人にもビジネス向けにも人気のシリーズです。このScanSnapの新サービス「ScanSnap Cloud+」が2026年7月14日発表されました。

この機能は従来も無料でサービスされていた、スキャンしたドキュメントをクラウドに保存する機能などのScanSnap Cloudの機能に加えて、そのドキュメントをクラウド上でOCR処理して、スキャンした画像内の文字データ化を、従来よりも高度に行い関連した様々な機能を利用できる有料サービスです。

従来のOCR機能は、PFUのドキュメントスキャナでスキャンしたパソコン上で処理していましたが、ScanSnap Cloud+のOCR機能はクラウド上のScanSnap AIにより従来より高度に処理することが特徴になります。

ScanSnap Cloud+のOCR機能の特徴

手書き文字も認識するScanSnap AI

従来はデザインされた文字などはOCR処理出来ませんでしたが、クラウド上の「ScanSnap AI」の機能により文章の中でデザインされた文字などもOCRの対象になります。

そのOCRした内容の文脈を読み取り、そのファイルのタイトルを適切な物に自動的に設定する機能もあります。

そして、手書き文字もOCRできるようになり、手書きの領収書、文章の中にメモした内容などもデジタル化可能になります。

領収書やレシートなどは、それ自体を認識し、支払額を自動的にまとめて、スキャンした複数のレシートの支払金額などをまとめて表示する機能、それを会計ソフトに送る機能も用意されます。

スキャンした文章内の日付、メールアドレス等から、各種カレンダー、メールアプリなどに連携する機能も提供されます。

ScanSnap Cloud+にあわせて公開される新機能

ScanSnap Camera

新しく提供されるScanSnap Cameraはスマートフォンでドキュメントのスキャンができる機能です。

ScanSnapのスキャナを持っていない方でも利用出来る機能で、台形補正、折りたたみ、影などを修正出来る機能などが提供されます。

この機能を使えば、ScanSnapのハードウェアを持たず、有料のScanSnap Cloud+の機能も使わずに無料で書類のスキャンも可能です。

「ScanSnap Cloud+」は有料機能

高度なOCR機能などはすべてScanSnap AIによる機能で、これはクラウド上で処理されるため「ScanSnap Cloud+」の契約が必要です。

プランは3種類あり月額で980円から2980円のプランになります。980円のプランは上限が100枚まで。2980円のプランは600枚までとなります。

つまり、2980円払っても最大600枚までしか使えません。

ScanSnap Cloud+は便利な機能ではあるが枚数制限が…

私の場合、取材関連で1週間で100枚の書類を受け取ることは日常茶飯事です。普段は通常のOCR機能を使っていますが、これをScanSnap AIのより高度なORC機能でデジタル化できたらかなり便利そうです。この場合は2980円のプランが必要になります。

スキャンする前にScanSnap AIで処理するかを選べる

1週間で平均100枚の書類を受け取り、4週間で400枚なら取材関連の書類スキャンには足りそうです。
それ以外にも、例えば1日2枚のレシート、他の書類などそれ以外の書類を含めたら、1ヶ月で1000枚以上になります。

いわゆる本の自炊では単純にパソコンでのOCRで十分そうなので、これはローカルで処理するようにも可能です。しかし、紙の雑誌などデザインされた紙の文章をOCR処理することが多い場合、ScanSnap AIのOCR機能が必要になります。

個人的に、もしも契約するなら2980円のプランになりますが、おそらくこれでは足りなくなる月が多くなりそうです。

AI関連では静止画生成、動画生成が高コストな事も知られていますが、スキャンした書類の処理も同じように高コストな事が今回の新サービスでわかりました。

一般的には、ここまで使わないことが多いでしょうが、1日で10枚の書類を利用している場合でも1ヶ月で300枚になるので、最低限のプランでは足りません。

この新サービスの機能自体は非常に便利だと感じますが、様々な定期契約サービスがあるなかで、この有料サービスを追加で契約したいとどのくらいの人が感じるでしょうか。

www.pfu.ricoh.com

DELL XPS 13 - 2026年後半に注目の薄軽お買い得ノートパソコン

ノートパソコン市場は2026年に入っていくつか面白い動きがあります。

一つは従来の性能をはるかに超えるAI性能を持つ、NVIDIA RTX Spark搭載のノートパソコン。そして、GoogleのChromebookに代わる新世代のPCとなるGooglebook。
もう一つはAppleのMacBook Neoが仕掛けた、低価格ながら薄型軽量のノートパソコンです。

従来のノートパソコンでも様々新製品が発売されていますが、特に今後競争が激しくなるのが、低価格ながら薄型軽量のAppleのMacBook Neoに対応するノートパソコンです。

その対抗として初めにリリースされたのがDELLのXPS 13になります。

DELL XPSシリーズとは

DELLのXPSシリーズはDELL製品の中でもプレミアムブランドの製品でした。しかし、DELLはPCブランドを2025年に再編した際に一度消えたものの、様々な声を反映し2026年に復活したブランドになります。

そして、その製品の位置づけも変わりました。

従来はプレミアム製品で価格も高い物だけでしたが、ユーザーエクスペリエンス含めたユーザーの価値の高い製品でもXPSブランドがつくことになりました。

つまり、高性能高価格のものだけがXPSではなく、たとえば薄型軽量で持ち運びしやすく購入しやすい、それでいて性能もそこそこ高い製品なら、XPSブランドがつくようになります。

この第一弾が2026年にリリースしたXPS 13になります。

2026 DELL XPS 13 (DX13260)

DELL XPS 13 2026

今回のXPS 13は厚み12.7mm、重量1.0kgと日本の基準でも薄型軽量な製品になっており、日本市場でも受け入れられるモバイルパソコンになりました。

一般的にパソコンの開発には2年かかるので、この製品は元々AppleのMacBook Airなどをターゲットにしていた物だと推定されます。製品の正式発表前にAppleからMacBook Neoが登場するとターゲットをMacBook Neoとしてマーケティングが行われています。

特にDELLの本拠地のアメリカではBack to Schoolという新入学シーズンで、これに合わせてPCを新調する方が多くなります。通常価格は$699ですが、この市場に向けて学生には$599からという低価格で製品を提供します。

この比較的低価格なモデルはIntel Core 5 320搭載モデルで、XPSなのでより高性能なIntel Core Ultra搭載モデルも後に販売されます。

従来は高性能だが価格も高いのがXPSでしたが、2026年のDELL XPS 13からは、高性能で高価なモデルもあるが、ほぼ同じ筐体でよりお手頃な製品も提供されるようになります。

2026 DELL XPS 13のみどころ

窓際で明るい場所でもよく見えるディスプレイ

XPSシリーズの特徴として、キーボードの選択肢があります。

日本には根強いいわゆる英語キーボードのUSキーボード愛好家がいますし、日本在住ですが英語などが第一言語の方もいます。今回のXPS 13もUSキーボードが選択できるようになっています。

競合のMacBook NeoはUKキーボードなど含めて他の言語のキーボードも選べるので、それと比べると劣りますが、日本で選べる数少ない英語キーボードの選択肢となります。

そして、ディスプレイが高品質でタッチパネル対応が標準なことも見逃せません。

スマートフォンが基準の方にとって、手元にあるデバイスの画面をタッチ操作できないのには違和感を感じる場合も多いようです。タッチパネルには対応しますし、明るいところでもはっきり見える高輝度で発色もよいディスプレイを採用しています。

MacBook Neoを競合としましたが、Appleは各製品を6月に一斉値上げしたこともあり、競合としてはここに食い込むチャンスが生まれています。日本でのセールの価格など条件次第では価格面では差がかなり埋まっています。

allaboutkamikura.hateblo.jp

DELLの新施策「価格保証プログラム」も注目

DELLなど各社は何らかのきっかけでセールが始まります。この記事が公開されたときも夏のブラックフライデーセールとして割引販売されていますが、この何時始まるかわからないセールを待っていると、いつまで経っても買えません。

それでも、買った次の日などにセールが始まるとかなり落ち込みますが、購入から10日以内に価格が下がった場合は差額を返金するのが価格保証プログラムです。

ユーザーが自主的に申請する必要なありますが、来週セールが始まるかもしれないから買うのは待っておこう、その代わり納期も遅れるのではなく、来週セールが始まっても価格保証プログラムがあるから今買えば納期もはやい。となります。

体験型ポップアップイベントを表参道で開催

DELL ポップアップイベント

DELLはこの最新のXPS 13を体験出来るポップアップイベントを東京の表参道で、2026年7月9日から12日まで開催します。

イベントで条件を満たすと真夏にうれしいジェラート

最新のXPS 13に加えて、前述したより高性能なXPS 14、XPS 16。Alienwareの最新モニターやゲーミングパソコンなども展示されています。

まだ販売が始まっていないXPS 13のCore Ultraモデルも展示されています。

薄型軽量製品と言えば、日本のブランドだと思っている方も一度最新モデルを確認してみてください。

誕生から37年変わるノートパソコン 5月26日はノートパソコンの日 Dynabook J-3100 SS001発表から

A4ファイルサイズ、2.7kgという当時としては驚異的にコンパクトなパソコンである、旧東芝のDynaBook J-3100 SS001が1989年6月26日に発表されました。

この6月26日が日本記念日協会からノートパソコンの日と認定されました。

6月26日はノートパソコンの日

それまでのラップトップと呼ばれていた製品と比べると、圧倒的に軽量でコンパクトなノートパソコンはその後、30年以上の歴史の中で進化を続けています。

従来のクラムシェル型から、ディスプレイとキーボード部分が分離出来るデタッチャブル型、キーボード部分がひっくり返ってディスプレイ部分だけがタブレットとして使える2-in-1型(Dynabookは5-in-1としている)などフォームファクターが多様化しました。

1990年代は2kg以下が持ち運びの基準だったのが、日本では1kg以下が基準になるなど、薄型軽量化が進みましたが、プレミアム製品に限られていました。Netbookという低価格なノートパソコンブームがありましたが、インテルのUltrabookによって、ある程度クオリティの高い薄型軽量製品の低価格が進みました。そして、Googleサービスを中心にシンクライアント的に使える低価格なChromebookなどが登場するなどしました。

現在、ノートパソコンは単純に画面サイズや薄さや重さだけでなく、ユーザーが求める性能や用途に合わせた様々な製品が登場しています。
ハイパフォーマンスなモバイルワークステーション、ゲーミングノートパソコン、クリエイター向けノートパソコンなど様々な用途向けの製品が各社から登場しています。

一方で2026年は数年後に振り返ると、市場動向が大きく変わる年になる可能性もあり、どう変わるのか、日本ブランドはどうなるのか考えます。

2026年現在のノートパソコン

多くのパソコンユーザーが何らかの形でノートパソコンを使っています。

普段はデスクトップパソコンを使っている人も、出張など出先で使う時用のモバイルノートパソコンを使っているのが一般的です。デスクトップ型とノート型の市場シェアでは世界市場では8割、日本市場では9割がノート型パソコンと言われています。

普段持ち歩かない人も、ディスプレイ、本体、キーボードが一体化しているノートパソコンはコンパクトで、何かあったときも簡単に持ち運べる利点などが評価されています。販売数の多くがデスクトップリプレースメントと言われる16インチ程度の画面サイズの製品で、多くの法人ユーザーが一括導入する際に選ばれていますし、個人にも店頭でよく選ばれているのがこのクラスの製品です。

そして、13から14インチ程度のモバイルパソコンは、街でよく見かけるような、持ち歩いて使用することを主な目的として使われています。このクラスの製品は持ち歩き用としても、普段使い用としても、日常は外付けディスプレイに接続して使うような使い方をされることも多いです。

このような、ノートパソコンの一般的な使われ方が、2026年から大きく変わっていく気配があります。

GooglebookとNVIDIAのRTX Sparkを代表とするAI用途という大きな2つの流れがあります。

2026年からの変化その1 Googlebook

Googleは2026年のGoogle I/Oの直前に、Googlebookという新しいノートパソコンについて公表しました。

これはChromebookを将来的に置き換える製品となり、OSはAndroidベースで、Androidで使われているGoogle Playのアプリがネイティブに動作すること、AI機能がOSに組み込まれている事などが特徴となります。

2026年末に対応製品を登場させるとしていますが、当初投入されるのはいわゆるプレミアム製品で、従来の10万円以下で購入出来たChromebookとは異なります。

安くない製品としてはChromebook Plusというコンセプトの製品も一時期投入されましたが、それとは全く異なるコンセプトの新しい製品となります。

Googleが計画しているのは、単純に高性能なChromebookではなく、様々なコンピューティング体験の改革です。その中の一つが各機器間での連携です。

各機器間での連携とは、普段使っているAndroidアプリの内容をシームレスにGooglebookに移行出来るようなことです。

従来、スマートフォンでの操作はスマートフォン、パソコンでの操作はパソコンで完結していました。これを各機器間での操作をシームレスに移動出来るようにするのが今後の目標と予想されます。

例えば、現在の画像編集は、スマートフォンで撮影、スマートフォンのアプリで簡易的に編集。更に編集が必要なら、何らかの形でパソコンへデータの転送、パソコンの編集アプリで開いて加工のような手順で行います。

Googlebook及び対応Android機器を使うと、スマートフォンで撮影、画像編集アプリ内で簡易的に編集、より詳細な編集が必要な場合、パソコンを開くと、そのアプリの編集画面が大画面用のデスクトップUIで表示されそのまま細かな編集が可能。パソコンを閉じてスマートフォンを開けばその編集結果が反映されているので、スマートフォンで送信等の操作の様な形です。

アプリがGooglebook、Android間で共通して動作し、データ転送などの手間も意識的に行う必要が無く、機器間での分断がなくなる世界になる可能性があります。

この各機器での連携はHandoff(ハンドオフ)型機能などと言われ、Googlebookでは仮想化機能を使って、データを転送するのではなく、アプリの状態そのものをAndroid Virtualization Framework(AVF)を使って引き継ぐ機能などが、GooglebookのAluminium OSで搭載されると予想されています。

他にAI関連機能の融合などもありますが、ユーザーとしてはこのような機器間の連携が、アプリの対応含めて、本当にうまく行けばかなり革新的な製品と感じることになるでしょう。

2026年からの変化その2 AIを本格利用する最上位プレミアムAIノートパソコン

2023年頃からのAIパソコンは、NPUの搭載、NPUのTOPS値を競っていました。

その基準となったのがMicrosoftのCopilot+ PCです。

Copilot+ PCが基準とするAIパソコンも一定のことは可能ですが、2026年現在で注目されているAIといえば、AIエージェントです。

この名前は今後固まっていくでしょうが、エージェントAI、エージェンティックAIなど使われる場所などによって呼ばれ方も様々です。ここでは、AIが自律的に様々な事を行うAIのことを表します。

具体的に何かと言えば、最新のパソコンの市場動向を調べるために、これまでのAI利用は例えばチャットボットのAIに「パソコンの過去5年間の売上げを調べて」と言えば、検索などして調べた結果をまとめてくれます。
これ自体便利な、アシスタントとして使えていましたが、AIエージェントはそれ以上のことを行います。市場動向を調べて最終的に何をしたいのか、最終ゴールを伝えるだけで、その手段をすべてAIが自動的に行ってくれるのがAIエージェントです。

ここではAIエージェントに「最新のパソコンの市場動向を調べて」と伝えると、何を調べるのかをプランニングし、リサーチし、最終的にまとめることまでを自動的に行ってくれます。

最終的にまとめることも、社内文書のフォーマットに合わせて例えばWordファイルにする、PowerPointにする、もしくはGoogleドキュメントを使うなども自動的に行ってくれるのが、AIエージェントです。

このAIエージェントをどこで使うかが課題です。すべてクラウド上のAIサービスで行うのか、自分のパソコンで使うかですが、従来型のAIパソコンではAIエージェントが動作しません。単純にAI性能が低いからです。
かといって、クラウド上のAIサービスにすべてのデータをアップロードしてしまうのは危険すぎます。

AIエージェントを動作させるためには、従来より高性能なAIパソコンが必要となっています。

AMDのRyzen AI MAX+ 395、AppleのApple SiliconなどのSoCは、128GBメモリを搭載して、AIエージェントが動かせる最低限の性能を持った製品が多数展開されています。

この市場にNVIDIAもRTX Sparkで2026年末に参入します。現在の多くのAIサービスがNVIDIAのCUDAがベースになっています。そのCUDAが使えるRTX Spark自体がWindowsパソコンなので従来のアプリケーションがそのまま動作します。

つまり、多くのAI関連ソフトをそのまま動かせ、従来の業務をそのまま使えるRTX Spark搭載のパソコンは、AIエージェントを使うのに最適な製品になる可能性があります。

問題はそのコストです。RTX Spark搭載のパソコンはDGX Sparkよりも安くなると言われていますが、DGX Spark搭載のミニパソコンは80万円程度からなので、仮に安くなっても70万円程度からではと推定されます。

この価格が高いか安いかは微妙なところで、例えばGoogleのGoogle AI
Ultra 20xは月額32,000円です。2年で768,000円になります。

クラウド型のAIサービスは日々驚異的な勢いで進化していますが、問題は高額な料金を払っても無制限には使用出来ない点です。

AIが動作するパソコンが手元にあれば、ハードウェアの利用料金は買い切りなので、無制限に使用可能です。

仮に優秀な人間のアシスタントを月給35万円で雇うと考えると、手元にどんな無理難題でも電気とネット環境さえ提供すれば文句も言わずにやってくれる高価な超ハイエンドAIパソコンは高くはありません。

2026年からの変化その3 高品質ながら求めやすいパソコン

Googlebookも、超ハイエンドAIパソコンも高価な製品ですが、低価格な製品の変化もあります。

Appleが先陣を切ったMacBook Neoのような製品です。値上げしたばかりですが、それでも$699、119,800円でそこそこ軽く薄い、質感も高く、使い勝手も悪くないパソコンが手に入るのはかなり魅力的に感じているユーザーが多いです。

誰もがAIエージェントを必要としているわけではなく、クラウドで多少AIが使えればそれで十分と感じています。それをスマートフォンでは、使い勝手に問題があると思うユーザーは、文字を入力しやすいハードウェアキーボード、大画面で使えるノートパソコンを求めています。

そんなユーザーに最適な選択肢としてAppleのMacBook Neoが提供されていますが、これは各社が本格的な競合として対策し始めました。

その先陣を切ったのが、DELLのXPS 13で、MacBook Neoの発売から3ヶ月ほどでタイミング良く対抗製品をリリースしました。通常、ノートパソコンの開発は2年ほどかかります。従来から計画していたものを多少改良するだけで、競合に対抗出来る製品としてリリースされました。

今後各社から似たようなコンセプトの製品が登場するでしょうが、はやくても2026年末、2027年に入ってからになるでしょうが、その頃には、MacBook Neoも一段階強化されているかもしれません。

日本のPCブランドはどうなる

Googlebook、RTX Sparkどちらも、日本のPCブランドから初期段階で発売するリストには入っていません。

Dynabookはノートパソコンの世界を切り開き、NECなどが続きましたが、今回紹介した新しいコンセプトの製品はGoogleやNVIDIAが先導し、それを初期段階で採用するのも世界シェアが高いブランドとなっています。

DynabookはAI PCを推進していくが

Dynabookなど各社は、自社の現在の強みを更に強化しようとし、自社の様々のサービスを展開しようとしていますが、これらの新しい動きへの追従の動きが見えません。

今度どうなっているかは未知数ながら、日本ブランドによる新たな動きを期待したいです。