ITライター上倉賢のAll About

IT系ライターによる日常

Google TC Summit 2017 シンガポール 簡易報告 #TCSummit

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GoogleのTop Contributor(日本名トップレベルユーザー)向けのイベント、トップレベルユーザーサミットが2年に一度行われている。

Googleのヘルプフォーラムや、関連コミュニティーで活動しているユーザーが招待されるイベントで、2年前に引き続き招待されたので簡単に紹介したい。

topcontributor.withgoogle.com

これまでは、アメリカのカリフォルニア州、マウンテンビュー地域で開催されていたが、2017年は世界3地域に分けた地域別トップレベルユーザーサミットとして開催される。

その第1弾となったのが主にアジア圏のユーザーが対象となるシンガポールだ。

筆者を含めた日本のユーザーはこの9月末に開催されたシンガポールの部に参加した。

参加者は百数十人で、日本からは20名ほどが出席した。

内容は基本的にすべてNDA(守秘義務契約)の対象で、詳細はGoogleが公開するもの以外は公表不可だが、スケジュールなどは2017年10月現在まだ公開されている。

興味があればご覧いただきたい。

地域別トップレベル ユーザー サミット(シンガポール) | Top Contributor Program

この後に、ヨーロッパ地域を対象にしたダブリン、アメリカ大陸が対象のマウンテンビューでの開催が控えている。

サミット参加のメリット

このイベントでは、Googleの各プロダクトに関して、Googleの担当者などから最新状況を直接説明を聞いたり、わからない事は質問できたりする。

これだけなら特にイベントに参加する必要は無く、普段からオンラインでも可能だ。

一番のメリットは、各国の同じ立場の人達と直接知り合い、担当者とざっくばらんな会話が出来る点だ。

そいういう意味では、今回は全世界1カ所ではなくアジア地域が中心だったので、交流は密に出来たと思う。

アジア地域というのは、シンガポールから距離的に近い日本、韓国、台湾、フィリピン、ベトナム、マレーシア、タイ、インドネシア、インド、オーストラリア、ニュージーランドなどが中心で、なぜかアフリカからの参加者もいた。

アメリカで開催した場合、ビザの問題で地域によっては参加しづらい人もいるようで、今回のような地域を分割した開催のメリットもあるようだ。それでもマウンテンビューが良いなという本音は参加者から出ていたが、シンガポールでの開催自体は初めての訪問ということもあって興味深い部分もあった。

その1つがGoogle APACの見学。

Google APAC

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Googleのアジア地域は今回開催されたシンガポールに中心機能があるが、東京やマウンテンビューなどとは異なる興味深いオフィスだった。

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建物のデザインにもよるだろうが、開放感がありすぎるオフィスで、場所にもよるが天井がものすごく高い。施設は他と同じで、ジム、昼寝部屋、エステなど一般の会社では理解不能な物から、カフェ、2カ所の大きな食堂、屋上の庭園などがあって働く環境としては悪くなさそうだ。

食事はアジア地域としてはまあまあで、マウンテンビューよりは上で、日本の方がさらに一段階高いといった印象。

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このメインの食堂以外に用意されているマイクロキッチンやカフェが、Googleの無料食事のポイントだと個人的には思っているが、このあたりは他地域と同様にしっかり整備されている。

個人プロジェクト

個人的なプロジェクトとして、オリジナルの缶バッジやステッカーの配布、参加者のサインを集めるということをしてみた。

作りすぎたステッカーはともかく、缶バッジはほぼ売り切れ、全員ではなかったが8割程度の90名ほどから集めたサインがこれ。

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Windowsのペンを共通化できる時代の到来

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Windows用のペンは、ワコムのアクティブ静電結合方式(AES)とMicrosoft Penプロトコル(MPP)の2つの方式がある。

MPPを使っているのは主にMicrosoftSurfaceシリーズ、それ以外はワコムの方式というのが一般的。

MPPは元々N-Trig社の技術だったが2015年にMicrosoftが買収し、自社の技術になったが、他にはVAIOが使っているくらいだ。

これらの方式は相互に互換性がなく、機種毎にペンを用意する必要があった。

例えば1万円のWindowsタブレットを買い、ペン入力を使うのに1万円弱のペンが必要だったが、これからはこれが1つのペンでまかなえるようになる。

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ワコムが、両方式に対応するペン「Bamboo Ink」を発売する。

www.wacom.com

Bamboo Inkは1本でAESとMPPに対応し、切替はペン横のボタンで行う。

ペン先は3種類用意されワコムストア価格は8,980円(税別)

これで、タブレット毎にペンを用意する必要がない時代に近づく。

 

エレベーターの偽エレベーターガールや意味不明マナーは何なのか

2017年のエレベータで、エレベーターガールのまねごとを勝手にしている人がいる。

エレベーターの操作盤の前に陣取って、乗り降りする人がいれば乗る人がいれば「開」ボタンを押し続け、いなくなれば「閉」ボタンを押し、全員が降りる階になったら、全員が降りるまで「開」ボタンを押し続け最後に降りる。

この作業に何の意味があるのだろうか。

エレベーターに乗るにはマナーがあり、一番最初に乗った人はボタンの前に陣取って、これをやる必要があり、降りるときは「開」ボタンを押している人に会釈をすべしと主張するなんとか小町があったり、ビジネスマナーとしてエレベーターのマナーを説いている場合もあるようだ。

エレベーターのドアにはセンサーがある

マルチビームドアセンサ/エレベーター / 三菱電機ビルテクノサービス

安心・安全:エレベーター|改修|東芝エレベータ株式会社

 

エレベーターのドアにはセンサーがあり、人が乗り降りしていれば閉まることはないし、ドアに近すぎる場合に勝手に閉まることもない。

つまり、人間が「開」ボタンを押し続ける必要は無い。

狭いエレベーターで迷惑

5人くらいしか乗れないエレベーターでエレベーターガールのまねごとをしている人がいる場合、奧に乗った人はその人をよけて降りる必要がある。

途中の階ならともかく全員が降りる階でこれをやり続けられると降りるまでにかかる時間が長くなってしまうという弊害もある。

「開」ボタンが有効な場合

ちょっと離れたところから乗ろうとしている人が歩いてきているような場合である。

ただし、この場合は上に行こうとしているのか下に行こうとしているのかわからない場合があるので、人がいるというだけで「開」ボタンを押す行為は正解ではない。

本人が乗ろうとするジェスチャーをしているような場合には「開」ボタンを押してあげた方が良いが、余計なお世話になる場合もある。

最終的にApple Storeのエレベーターが正解か

Apple Storeのエレベーターは全階自動運転をしていて。降りる階のボタンすらなく唯一あるのは「開延長」用のボタンだ。

このボタンも車椅子の方などに向けた物で、健常者はエレベーターでボタンを利用する必要は無い。車椅子の方などがいた場合に押してあげることくらいしかそうさの必要がない。

こうなると、偽エレベーターガールの存在は不要になるし、わけのわからないマナーを主張されることも激減するだろう。

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悪夢のエレベーター

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エレベーター アクション

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VMwareの「柔軟な働き方」に関する社長の話が興味深かった件

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VMwareは各種仮想化環境を提供していて、セキュアに会社の業務をテレワークで活用できる新しい働き方に関するソリューションを持っている会社だ。

そんな会社の日本法人の社長も、だいぶ日本の働き方に関しては深い意見を持っているようだ。

カナダ出身の社長の名前はジョン・ロバートソン。

こう見ると日本のことを何も知らずに、海外の文化をそのまま持ち込んで会社の製品を売りつけたいだけだろうと思いきや。

実際は海外での勤務経験が無いまま日本に働きに来たカナダ人。

昔は毎日満員電車に揺られ、つきあい残業をして夜遅くまで働くという典型的日本人的な労働に慣れてしまったそうだ。

長時間仕事するのが当たり前、これが仕事という昭和の典型的に日本人的考えに。

それからしばらくし、東南アジアのゼネラルマネージャーとしてシンガポールへ赴任すると、日本とは全く様子が異なっていたという。

9時半を過ぎるとポツポツと出社し、昼になっても半分くらい、それなのに午後4時半になると変える準備をし出す。

日本みたいに仕事をしないからダメだと思っていたら、実際はテクノロジーを使って効率的に仕事をしていたんだという。

会社に来る必要が無かったのだ。もちろん結果は出している。

日本は英語に訳すのが難しい「つきあい残業」までして世界一チームワークが良いし、場合によっては過労死につながったりしているほど、長時間労働が評価されている。

シンガポールで結果が出ていたように、日本もお客様の満足度や結果が評価される文化になれば、テクノロジーを使ってどこでも仕事ができるようにすれば、柔軟な働き方は可能だ。

というのがVMwareの柔軟な働き方に関する社長の話の要旨だ。

詳しくはこちらのビデオをご覧いただきたい。

www.youtube.com

これはVMwareによるプレスセミナーで語られたことで、関連したテレワークの話題も興味深かったので別のエントリーで紹介したい。

VMware徹底入門  第4版 VMware vSphere 6.0対応

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できるPRO VMware vSphere 6 (できるPROシリーズ)

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VMware実践運用管理

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