東芝が北米におけるテレビ事業を終息し、台湾メーカーにブランド供与することを発表しました。海外でもTOSHIBAブランドのテレビ自体は残るようですが、中身は外国製になっていくようです。
そもそも、デザインや内部回路は東芝製だったかもしれませんが、液晶パネルはLG製だったりして、まるごと東芝製のテレビというのは今でもほぼ存在しなかったので、このような状態は東芝に限らず他社でも同じ状況です。
それでは、なぜ東芝がこのような状態になったのでしょうか。アメリカの家電量販店なんかのテレビ売り場に行ってみればその理由はよくわかります。
海外ではテレビがとんでもなく安いんです。日本の半額くらいでしょうか。
例えば韓国LGブランドの55インチの4Kテレビが14万円くらいで売ってます。日本なら30万円くらいで売っている商品です。
日本でも比較的高いソニー製の55インチ4Kテレビでも現地では20万円程度です。
これは、たまたま行った店の価格で、年末セールなんかではもっと安くっていることもあります。おそらく2015年の年末シーズンはさらに安くなっているでしょう。
日本人から見るとものすごく安いと思うでしょうが、フルHDテレビの価格はこれ以上に安いので、その2から4倍近い価格で売っている4Kテレビは高くて買えない物となっています。
聞くと大手ブランドの55インチが、2014年末のセールで5万円程度だったとか、そんな話をよく聞きます。
年末セールでは無い時期に価格を見てみると、例えば、アメリカではキッチンに設置する、サブで使うような50インチ程度のフルHDテレビは4万円程度、24インチの大手ブランド品も1.5万円程度で売ってたりします。
というわけで、競争が激しく、4Kテレビですら価格競争に入っている海外のテレビ市場では、大きなシェアを持っていたり、徹底的な低コスト体質だったりしない限り生き残れないわけです。
日本のように、国産ブランドだから高く売れるような安易な市場ではありません。
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