ITライター上倉賢のAll About

IT系ライターによる日常

Appleの新MacBookに採用されたUSB-Cポートとは

アップルが現地時間の2015年3月9日に、Apple Watchの詳細発表と同時に新しい薄く軽いMacBookを発表しました。

12インチの高解像度液晶画面を採用した新しいシリーズになるようで、従来のMacBook Airは17.3mmでしたが、それよりも薄い13.1mmになりました。本体のサイズも、11インチMacBook Airは30cm×19.2cmですが、28.05cm×19.65cmで小型になっています。重量も920gで11インチMacBook Airの1080gより軽量です。

画面サイズは大きくなりましたが、小型軽量になった新デザインの薄型軽量ノートパソコンです。

これの製品についてはさらに説明が出来ますが、特に注目して欲しいのはUSB-Cポートを世界で始めて採用した製品だと言うことです。

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USB-Cポートは、USB 3.1という新しいUSB規格の一つで、従来のmicro USBと同じような小型形状ながら、裏表が無く、転送速度も高速化され、ディスプレイのような周辺機器にも対応。従来はタブレットがやっとでしたが、ノートパソコンのような大電流が必要な充電にも対応しています。

つまりUSB-Cポートは、利便性が大幅に向上する新しいUSB規格ということです。

MacBookはこのUSB-Cポートとヘッドフォンジャックの2つしか端子がありません。電源用の端子もUSB-Cと兼ねているので、電源専用ポートもありません。

当然ながらUSB-Cに対応する機器は、現時点でこの製品しかありません。今後は様々な機器が対応するでしょうが、業界的には2015年から徐々に普及が始まり、2016年頃にならないと機器が増えていかないとも言われています。

将来的には、各機器が対応すると、利便性が従来型に比べて段違いなので、一気に普及するでしょうが、今まで販売された各機器が置き換わる数年間は混沌とした時代が続きます。

当然このUSB-Cは従来のUSBと互換性があります。従来型のポートを使うには、形状が異なるので変換コネクターが必要になります。

アップルはこの変換コネクターを$19ドル(約2100円)で販売します。従来の機器との互換性は問題ありませんが、USB-C自体が普及する数年後まではこのような変換コネクターが必須になりそうです。

この製品自体の問題は、電源を兼ねたUSB-Cポートが1つしかない点です。充電しながらUSB経由で何かをしたい場合は、充電が出来なくなるが、対応の周辺機器が必要になります。

例えば、ディスプレイ出力と旧USBポートもあるUSB-C Digital AV Multiport Adaptorは$79ドルで販売されています。バッテリー駆動時間は9時間だそうですが、普段の使用にはこのようなアダプターが必須になるでしょう。

新機種ならではの互換性の問題もあるかもしれません。最初の1機種目と言うことでUSB-C機器を提供する各社は、この製品に合わせて調整してくるでしょうからそのあたりの問題は少なそうです。しかし、将来的にすべての対応機器が問題なく使えるかどうかは数年経たないと答えが出ません。このような事も、頭の片隅においておきましょう。

このMacBookと同時に、従来のMacBook Airや13インチのMacBook Proも同時にアップデートされています。USB-Cは将来的には非常に利便性が高いですが、場合によっては従来型のUSBをそのまま採用している製品の方がいい場合もあるので注意しましょう。 

MacBook Air 1400/11.6 MD711J/B

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APPLE MacBook Air 1.3GHz Dual Core i5/11.6

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