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ITライター上倉賢のAll About

IT系ライターによる日常

東芝の分社化されるパソコン事業はどうなるのか

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東芝は一連の会計不正に関連して、パソコン事業の分社化を含む改革施策を発表しました。

www.toshiba.co.jp

不正の原因となったバイセル取引や止めるとしていますが、今後、パソコン事業がどうなっていくか気になっている人も多いでしょう。

一番気になっているのは内部の関係者および、報道されている近い会社の人だと思いますが。

東芝の現行のパソコン事業は、社内カンパニーのパーソナル&クライアントソリューション社が管轄しています。今後、分割譲渡するなどしてこの構造が大きく変わります。

パソコンと言うことでは、社会インフラシステム社が産業用コンピュータを展開していますが、今回の事業改革では特に言及されていません。

社会インフラシステム社:東芝

東芝のパソコン事業の現状と改革方針

現行の東芝パソコンは、大きく個人向けと企業向けにわけられます。

企業向けにしか展開していないモデルもありますが、モバイル系は個人向けとほぼ同じような機種展開です。企業で一括購入するような15.4型液晶搭載モデルは、筐体デザインだけを見ると、個人向けとはかなり違う構成ですが、企業向けの方がラインナップ自体は多く、これまでも企業向けには力を入れていたことがわかります。

dynabook.com

法人のお客様 | 東芝dynabook(ダイナブック)

このラインナップは地域毎に異なり、海外市場向けでは日本では発売していない製品も多数用意されています。

東芝は日本の会社なので、国内向け製品のいくつかが海外向けに展開されていると誤解している人も多いと思いますが、機種の数だけなら、海外向けの方がはるかに多いです。

この海外向けの展開に関しては、2014年から大幅な構造改革を実施していました。

今回はさらに、海外の拠点数を13から4へ、プラットフォーム数は1/3へと大幅に縮小します。そして、主力事業を国内を除き、企業向けにしていくとのことです。 

現在、パソコン事業を分社化して企業向け販売会社の東芝情報機器株式会社(TIE)に分離吸収するという事も、企業向けを中核にしていくことの現れでしょうか。

このことから、2014年から構造改革をしていた、海外向け製品はさらに縮小。海外向けで多かった低コストの製品は縮小し、より競争力のある製品を中心に展開していくことが予想されます。

個人向けはどうなる

一方で、個人向けに関しては国内事業をそのまま続けていくと発表しています。

しかし、個人向け事業に関しては主力事業の企業向け事業の範囲内で開発するということなので、モデル数が減ることが予想されます。

例えば、企業向けでは展開していないオールインワン型デスクトップのDシリーズは、今後縮小することも考えられます。

モバイル系はこれまでも個人向けと企業向けはほとんど同じでしたが、比較的大きな液晶を搭載したスタンダードモデルの展開は企業向け製品をどう展開していくかによって変わるでしょう。

ラインアップが減る可能性もありますが、最も数が出る製品ジャンルなので、ハードウェアの展開数自体はそれほど大きくは変わらないでしょう。

青梅事業所は閉鎖、他社との合併はどうなる

東芝単独の場合、海外では大幅に変わるでしょうが、国内では、ラインナップがいくつか減るくらいの影響しか無いと思われます。

ただ、パソコン事業自体「他社との事業再編も視野にいれます」としているので、この動向によっては、さらなるラインアップの見直しも考えられます。その場合、急に変更することは難しいので、今後1、2年かけて見直すことになるでしょう。

さらに気になるのが、開発拠点です。

東芝は、東京の青梅事業所でパソコンの開発をしていましたが、こちらは閉鎖して売却する方針とのことです。これによって、人も移動もあるでしょう。これがどこまで影響するのかは、今のところわかりません。

他社との合併含め、東芝のパソコン事業がどうなるのかは、今後の動向次第でさらに大きく変わる可能性もあります。

東芝の闇 (週刊エコノミストebooks)

東芝の闇 (週刊エコノミストebooks)

 
週刊東洋経済 2015年 9/26号

週刊東洋経済 2015年 9/26号