ITライター上倉賢のAll About

IT系ライターによる日常

ガラケー生産終了報道と電話とメールしか使わない人の勘違い

ガラパゴスケータイ電話を略してガラケー(この言葉には意味があるのできちんと理解しましょう)が生産終了という報道がありました。
すでにシャープはその方針で、ガラパゴススマートフォン略して「ガラホ」SHF31を販売していますが、日本に残った各社もこの流れに追従したり、純粋なスマートフォンに絞るのは確実でしょう。
ガラケーが終了する事で、電話とメールしか使わない人が困ると言っている人たちもいますが、技術の進歩にかなり取り残されている人ですね。
電話機能しか使わないならともかく、メール機能(日本では通信キャリアが提供するいわゆるキャリアメールの事ですが)は従来型ケータイ電話に、インターネット機能をつけて特別に対応している機能で、これこそがガラケーの象徴的な機能と言えます。
インターネット関連技術は年々向上しており、特にセキュリティに関しては重要です。このいい例が、おおよそ2010年以前の古いガラケーと、古い技術をそのまま使った新しいものでも低コスト製品がGoogleGmailにアクセスできなくなった点です。
最新(とは言っても5年以上前ですが)のセキュリティに対応できなくなったからで、ガラケーは一度販売したら、コストがかかりすぎるため相当な不都合がない限り、このようなケースに対応できません。
つまり古い製品を使い続ける場合はセキュリティのリスクがある状態で使ったり、メールであってもサービスが利用できなくなる可能性があるという点です。
電話機能はどうでしょうか。
ガラケーは使い道がほとんどないので、スリープ状態が長く使用可能時間も一見長いですが、スマートフォンで同じ使い方をした場合は、もっと長く使えます。
ぜひ、最近のガラケースマートフォンの通話時間を比較してみてください。
それでもユーザーニーズを把握できていないという人もいますが、シャープのガラホのような製品が日本で年間1000万台発売しているとして、世界の携帯電話、スマートフォンは10億台を超えているようで、市場シェアの1%以下でしかありません。各社こんな市場向けに多額のコストをかけて開発する余裕もないでしょう。