インテルは主にPC向けにCPUを提供していますが、インテルはCPUの製造技術では世界最先端を突っ走っています。どうやらスマートフォン向けでインテルと戦っている他社も、2015年末くらいに投入する製品でようやくインテルに追いつくようです。
インテルは、2012年から今までは平面だったCPUを立体化した3Dトランジスター(FinFET)を投入し、2014年後半から14nmで製造されたCPUを提供しています。
これらの技術を使うと、消費電力を押さえながら、性能は高くすることが出来ます。このような製造プロセスの刷新は数年に一度しかありませんが、性能が数割向上します。
先日発表された第6世代Coreプロセッサーファミリーはこれが全て使われており、名実共に最先端の製品となっています。
この、3Dトランジスター(FinFET)と14nmプロセスを採用するスマートフォン向けのCPUが2015年末くらいから登場するようです。
例えば、多くのスマートフォンで採用されているQualcommのCPUですが、時期ハイエンド向け製品となるSnapdragon 820は3DトランジスターのFinFETを採用し、14nmプロセスを採用した物になるそうです。
1世代前のSnapdragon 820は3Dトランジスターを使わず、20nmプロセスで製造されていたので、一気に性能が向上する形になりそうです。
アップルのiPhoneシリーズは自社で開発したCPUが採用されています。2014年に登場したiPhone 6シリーズにはA8という20nmで製造されたCPUが採用されています。
2015年9月の発表が予想されるiPhone 6s(名称不明)にはA8の次期CPUであるA9が採用されると予想されています。
こちらはSnapdragon 820と同様に、14nm/16nmで3DトランジスターのFinFET技術が採用されていると予想されます。
これによって、ハイエンドスマートフォンの性能に不満がある方はほとんどいないと思いますが、さらに性能が高くなり、より高度なアプリケーションが利用できるようになるでしょう。
2015年後半以降にハイエンドスマートフォンを選ぶ際はこのあたりも考慮しましょう。
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