ITライター上倉賢のAll About

IT系ライターによる日常

Google プロダクトエキスパートサミット 2023 ロンドンに参加した

PES 23 LONDON

Googleプロダクトエキスパートプログラム(Google Product Expert Program)略してPE Programに参加していると、年に1度開催されている、サミット(Summit)というイベントがあります。

PEとはProduct Expert(プロダクト・エキスパート)の略です。

2019年までは通常開催で、それからCOVID-19の関係でオンライン開催になりましたが、2022年にハイブリッドで世界3地域に分けて復活開催。2023年は10月にグローバルイベントとしてリアル会場はロンドン、オンラインも併用した「PES 23 LONDON」がハイブリッド開催されました。

ハイブリッド開催というのは、主要なセッションがオンラインで視聴可能で、わざわざ現地に行かなくてもいい、イベント参加要件を満たしていない人でも、オンラインで参加可能な形態でのイベントです。

サミットの最大の楽しみは、参加者同士が交流できる点です。
プログラムの参加者同士はもちろん、普段は滅多に合わないGoogler(Google社員)などとも直接交流出来る点だと個人的には思っています。

2022年は地域イベントとして、APAC圏は東京での開催が予定されていましたが、もろもろの関係で場所がシンガポールに移動しました。その時の模様はこのブログで書いています。

Google PE Summit 2022 – 本番イベント編 | Masaru Kamikura Blog

特に2023年は久しぶりのグローバルイベントとして、ロンドンで開催されたため、地域イベントの時のAPAC、及び日本とは違う地域の方との交流が可能な点が見逃せません。

イベントでは何が行われる

パーティー

イベント自体はIT関連のよくある内容で、全体の講演、個別の講演等があり、昼や夜の食事、パーティーなども開催されます。

今回はイベント日程は2日間ありました。イベント前日のパーティーくらいから、イベント後の朝食くらいまでが実質公式のイベント日程となって2.5日くらいが拘束されます。

しかし、イベント前日到着の場合は、地球の裏側から来る人の配慮等から、前々日到着も可能で、今回の宿泊は最大4泊になりました。近場のヨーロッパ圏などからの場合は前日着が標準で3泊になります。

イベント前日は、ロンドンバス観光ツアー(バスでロンドン中心地を渋滞込み2時間くらいかけて回るもの)も希望者向けに実施されました。パーティー含めて、現地で楽しめる時間もある程度は配慮されている形です。

講演内容は非公開が原則で詳細は書けませんが、GoogleYouTubeのサービスや新しい取り組みを説明するGoogleウォッチャーには知ってる事も多いけど、深くはよく知らない物から、個別プロダクトの将来計画、各機能の詳細説明、新機能のベータテストに関する事、担当者とのディスカッション中心の物まで様々です。もちろんライブQ&A付きです。

参加者は600人以上いたような感じで、各プロダクト毎に行われますが、個別セッションは合計100くらいはあったようです。セッションの雰囲気は一般的なIT系カンファレンスと同じ感じでしょうか。

日本人には気になる言語ですが、基本は英語です。一部に通訳付きのセッションがある様な形です。英語が出来ない方は通訳付きのセッションを優先するか、翻訳がなくても英語セッションでの自分の希望プロダクトのセッションを優先するかを選べます。(少なくとも聞いてなんとなくわからないと実質話になりません)

Google UKオフィス内のお茶スペースで御用達のClipper tea

イベントの費用

イベントの費用はすべてGoogleが提供します。

出発から帰国の航空券、ホテル宿泊費用、現地移動費用、現地食事費用が提供されます。

参加者は空港まで自力で行けて、パスポートを取得でき、パスポートさえ持って行き、財布も持たずに参加出来ます。(ただし、ホテルチェックイン時にクレジットカードの提示が必要になる)

今回はイギリスで開催されましたが、国によってはビザの審査が必要で、審査が通らない国の人の情報も得られます。そんなことも含めて世界は広いことがよくわかります。

余裕のある方は、現地滞在を増やせます。到着、出発日はGoogle指定の旅行代理店が設定した航空券の予算の範囲内で、フレキシブルに変更出来ます。到着を前にしたり、帰国をあとにしたり。ただしその場合の宿泊費、食費等は自腹になります。

この費用負担をうらやましく思う人もいるようですが、普段のPEとしての活動時間を考えると、この程度では日本や欧米の物価では完全に赤字です。普通にそんなことをせずに普通に働いた方が儲かります。

宿泊ホテル

個人的プロジェクト

セッションなどで知見を増やすのがイベントの本来の目的です。それは当然として、パーティーで楽しむなども含めた上で、他に何か出来る事を探しています。

今回は2018年以来のグローバルイベントという事で、出来ることを考えていたところ、リアルタイム翻訳がかなり使いやすくなっていることがわかりました。

英語でのコミュニケーションは簡単にでき、毎回いろいろな国・地域の方と英語でのコミュニケーションはしていますが、世界中の方と第一言語同士でコミュニケーションするというプロジェクトをやってみました。

その一部がわかるのがこの動画です。

youtu.be

この動画では、とりあえず複数言語でコミュニケーション出来たことを簡単にまとめた物で、一部抜けている言語がありました。(別のビデオで撮影できた国と言語をまとめたいです)

最終的には30地域くらいの方とコミュニケーションできました。撮影していない分含めると総計では100名を優に超えています。いつも、ここまでいろいろな人と直接コミュニケーションしている人は他にいないはずです。

そのため、いろいろな国の人達と顔見知りになっていますが、ここだけの話、誰が何という名前だったかは覚えてませんが、顔だけは覚えていたりします。

このように積極的に他の人に話しかけるような取り組みを毎回しています。

これで面白いのが、自分が一生行かないような国・地域の人と直接知り合えるという点です。何度も繰り返していると好みなどもわかってくるので、安い物ならお土産として持っていくようになったりします。実際にペルーの人からお土産をもらったり、韓国の人の好きそうな物を持ってたりなどしました。

イベント関連情報

Googleのロンドンオフィスはいくつかありますが、St Pancrasの横にあるのがメインの所らしく、イベントではここでも個別セッションが行われました。下の画像のLinuxが見えるビルです。

Google 6PS

そのすぐ近くに更に巨大な新しいオフィスを5年以上前から建設中で、ようやく形が見えてきました。下の画像は北側から見た、まだ外装が出来ていない風景です。

Google KXG1

ロンドンでは古い2階建てバスが観光用に使われています。前述した今回のイベント用に、この古いバスでしない観光が行われました。このバスは最近ロンドンで導入された、車の排気ガス規制、ULEZという規制には非対応だそうです。

エンジンなども古いままだそうで、毎日罰金払って走らせているようです。

そもそもなぜ観光にこの古いバスが使われているのかよくわからないです。新しい方が乗り心地がよいような。

ULEZ非対応バス

#PESummit2023