Qualcommが2023年10月24日、同社が開催するカンファレンス「Snapdragon Summit 2023」においてSnapdragon X Eilteを発表しました。主にノートパソコンに搭載されるSoC(CPUなどのこと)です。
これはCPUに新開発のQualcomm Oryon CPUを採用して、発表現在で現行世代の他社製品の性能が倍になるなど、圧倒的な性能を持つSoCだとしています。
これを搭載したノートパソコンなどは2024年にリリースされるとしています。
Snapdragon X Eliteとは
これまでQualcommのPC向けSnapdragonはArmのCortexを使用しており、PC向けとしてのパフォーマンスは他社製品より大幅に劣っていました。
そこで2021年にQualcommはNuviaという半導体開発企業を買収し、2022年に独自コアのQualcomm Oryon CPUの開発を発表。そして、2023年10月に性能含めた詳細を公表しました。
Apple Siliconに匹敵するARM系SoCはいつ出る | NotebookPC.jp
Qualcomm Unleashes Snapdragon X Elite: The AI Super-Charged Platform to Revolutionize the PC | Qualcomm
Snapdragon X Eliteは今まで圧倒的に劣っていたCPU性能が、Apple M2やIntelの第13代世代Coreに比べても圧倒、GPUやNPUの性能もかなり高いとして公表しています。
搭載製品が2024年にならないと出てこず、AppleもIntelもその頃には高性能な製品をリリースしているので、2023年10月の比較とは状況が変わりますが、2024年の製品はARM系Windowsもようやく比較できるレベルまで向上しそうです。
ARM系製品の問題は
一番の問題はx86が圧倒しているWindowsでのソフトウェアの互換性です。
ARMのWindows 64bit版はソフトウェアエミュレーション出来るようになっており、主要なソフトは動作します。しかし、ネイティブ対応していないソフトも多く、日本語環境ならATOK for Windowsが動作保証外、Adobe Creative Cloudもほとんどのソフトが未対応の状態です。
AppleがIntelからApple Silicon移行後、すぐにほとんどのソフトがネイティブ対応できる状態になったのに比較すると、かなり対応が遅い状態です。
Snapdragon X Eliteで状況は変わるか
Snapdragon Summit 2023で賛同コメントを出しているのが、Microsoft、Lenovo、HPです。おそらくこれ以外にも何社かから採用製品がいくつか出てくるでしょうが、ARM系Windowsのシェアが増えれば、ネイティブ対応が増えるなど、ソフトウェアの対応もすすむかも知れません。
実際に状況が変わるのは、発売からしばらくしてからになるでしょうから、本当に状況が変わるのは2025年以降になるかも知れません。
2024年時点では、ソフトウェアの互換性が気になる場合は、従来のARM系Windows同様に、Snapdrago X Elite搭載モデルを無理して買うこともない状態は続くかも知れません。