用途にもよりますが、パソコンはWindows Vistaが登場した2006年くらいの製品はまだ現役で利用できます。しかし、スマートフォンはそれよりだいぶ短い期間しか現役で利用できません。
パソコンは、ハードウェアの性能だけをみると、2009年に登場したWindows 7に合わせて登場した製品あたりは現行機種よりはだいぶ落ちますがとりあえず使えて、実際に利用するには最小限くらいの構成でしょうか。
ハードウェアの性能はともかく、OSの機能としては、標準のブラウザはInternet Explorerの11が利用できることもあり、Windows 7が最低ラインとなるので、OSの選択肢はWindows 7以降となります。
もちろんChromeブラウザを使う場合などは条件も変わってきますが。
このWindows 7は延長サポートで2020年まで利用できることになっています。
しかし、Windows 10からOSの変革速度が加速することを考えると、Windows 7も数年以内に機能的にもだいぶ古くさいOSとなり、乗り換えが必須となってしまうでしょう。
このため、2015年現在、Windows 7が登場した6年間程前の製品が実質の最低ライン。数年後にはWindows 10へのアップデートも問題が少ないWindows 8等の世代の製品が最低ラインになるでしょう。
このことから、OSやハードウェア性能を含めてパソコンが現役で問題なく利用できるのは発売から6年程度と言えます。
一方でスマートフォンは、iOSとAndroid共にパソコン以上に進化の速度が速く、パソコンの半分程度しか現役で使い続けられません。
iPhoneで言えば、2015年秋に登場するiOS 9は2011年に発売したiPhone 4sにも対応することになっていますが、実質的にはiPhone 5やiPhone 5sあたりが快適に利用できる最低ラインとなるでしょう。
古いOSで利用し続けることもできますが、各アプリはおおよそ2世代ほど前のOSはサポートの対象から外れることが多く、実質的に利用できなくなります。
AndroidはAndroid 5やAndroid 5.1が最新ですが、現行で問題なく利用できるのはAndroid 4.4 Kitkatあたりが限界で、Android 4.3 Jelly Bean以前はセキュリティ問題で危険になりつつあります。
OSの4.4が登場したのは2013年で、2012年頃からの機種がこれを利用できるとすると、ちょうど3年程度が限界となります。
まとめると、パソコンは6年ほど、スマートフォンは3年から4年程度が利用の限界となるでしょう。
OSとハードウェア以外に重要なのがセキュリティ問題で、スマートフォンはインターネットと接続して使う事が前提の製品なので、パソコン以上にセキュリティに気を配る必要があります。
パソコンで、インターネットに接続しないで使い続けるなら20年でもとりあえず使う事は出来ますが、スマートフォンはインターネットに接続できなければほぼ何の意味もありません。
スマートフォンはパソコン以上に利用期限も短く、セキュリティにも気を配る必要あるデバイスと言うことです。
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